「PASCAL入試」とは何か

「PASCAL入試」の目的と特徴

創価大学では、2018年度(平成30年度)入試から、新しいAO入試を実施することとなりました。その名も「PASCAL(パスカル)入試」。歴史上の人物名を冠した入試と言えば、お茶の水女子大学の「フンボルト入試」や京都工芸繊維大学の「ダビンチ入試」が思い浮かびます。いずれもアクティブラーニング(Active Learning、能動的学習)の要素を取り入れた、特色ある新型AO入試です。

PASCAL入試もまた、17世紀フランスの物理学者・思想家ブレーズ・パスカル(Blaise PASCAL, 1623-1662)の名をもって創造的知性を象徴しています。それと同時に、その正式名称”Performance Assessment of Students' Competency for Active Learning入試”は、アクティブラーニング(Active Learning)を行うための学生(Student)のコンピテンシー(Competency、行動特性)を(ペーパーテストではなく)パフォーマンス(Performance)によって評価(Assessment)するという、この入試の目的と特徴をそのまま表してもいるのです。

「創造的人間」の育成とアクティブラーニング

文部科学省は、近い将来、大学入試センター試験を廃止して二つの新テストを創設する方針を示しています。これは、従来の知識偏重型の大学入試を改め、高校生の健全な「生きる力」を育てていけるような高校教育への改革を目指した改革の一環です。

「生きる力」とは何か。それは、学力の3要素、即ち①「知識・技能」②「思考力・判断力・表現力」③「主体性・多様性・協働性」を総合的に育む中から育っていきます。「知識・技能」は単独では意味をなしません。現実社会の諸問題を解決するために知識・技能(①)を活用して、正確な事実認識と的確な判断力で解決の方途を見出し(②)、多様な人々と協働しながら主体的に実行していくこと(③)――それが21世紀の「生きる力」です。そして、創価大学が育成を目指す「創造的人間」もまた、この「生きる力」である「知力」(=①②)と「人間力」(=③)を兼ね備えた人材のことを言います。

こうした総合的学力を育てるための学習者参加型授業や協同学習等の総称がアクティブラーニングであり、創価大学はこのアクティブラーニングの導入に先駆的に取り組んできたのです。

LTDを柱とするPASCAL入試

PASCAL入試ではアクティブラーニングの一手法であるLTD(Learning Through Discussion、話し合い学習法)方式のグループワークを行います。LTDは予習とミーティングで構成されます。受験生は予め提示された予習教材を読み、各自で予習ノートを作成します。入試当日のミーティングでは持参した予習ノートを手がかりに受験生6人のグループで教材の内容について話し合います。その中で審査委員は、受験生がどのように主体的に自分の意見を表現するかや、他者の意見に接してどのように教材への理解を深めていくかなどを観察し、一人一人の主体性、協働性といった行動特性(Competency)の能力・資質を客観的に評価していきます。これに小論文・面接を加えて受験生の学力の3要素を総合的・多面的に評価し、選考を行います。

2017年3月のオープンキャンパスからは受験生のためのLTD模擬授業も計画しています。今後、さらに周到な準備を経て、人間教育の最高学府にふさわしい新入試を実行し、「生きる力」の資質を豊かに持った学生を獲得していきたいと決意しています。詳細は今後、順次、大学ホームページで公開していきますので、受験生の果敢なチャレンジをお待ちしています。

(この文章は、SEED(創価大学学士課程教育機構ニューズレター)第12号「新AO『PASCAL入試』が目指すもの」の内容をもとに改稿したものです。)



アドミッションズセンター長 山岡政紀