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【vol.72】大学院進学 国際言語教育専攻 横井 雄飛

横井 雄飛さん  本年4月に開設される本学大学院・文学研究科国際言語教育TESOL専修に進学する横井さん。対人関係に悩み高校を中退、その後、大学進学を目指し大検を取得。受験勉強は中学1年生の教科書から始め、経済学部に入学しました。そこで知ったのが、英語で経済を学ぶIP(インターナショナルプログラム)。1年時には一番下のレベル1・プレIPコースから始めて、4年生後期には一番上のレベル3に達しました。“自分は中学、高校でまともに勉強してなかったから、自分には無理なんだ”“どうせ自分は高校中退だから”と何度も途中挫折感に苛まれたという横井さんですが、1年生の時にIP勘坂泉講師が語った「あなたたちがこのコースでどれだけ成長していくかが後輩の成長にもつながっていく」との言葉に発起。自分のためだけじゃない、次の後輩、また同じように高校を中退したり、学力に劣等感を感じている人たちに、自分が頑張ることで、何か励ましになるのではないかと。将来は、自分が苦労し、また自分を育ててくれた教育の分野で貢献したいと語る横井さんに、大学での学び、将来について話を聞きました。

★大学院進学おめでとうございます。

・・・ありがとうございます。まさか自分が大学に進み、大学院にまで進むとは思ってもみませんでした。創立者をはじめ、多くの方々から励ましをいただき、自分の可能性を開くことができました。自分自身も驚きますが、家族や地元の友人たちはもっと驚いています(笑)。 中学時代は遊んでばかりでしたし、高校も中退。まともに勉強をしたことがありませんでしたし、勉強しようという意欲もありませんでした。大検(現在の高等学校卒業程度認定試験)を受けると友人たちに言った時には“大検をなめるなよ。そんなに甘いもんじゃないぞ”と言われて、逆に燃えたんですが、数学は小学校の九九や、割り算の仕方から分からなくなってしまっていた始末で、100マス計算からスタートしました。その時のことを思うと、もっと学びたい、学びを通して自分の力が伸びていく楽しさや喜びを教えてくれた創大4年間に感謝で一杯になります。 本間マリコ教授のIP授業にて

本間マリコ教授のIP授業にて

★大学院に進学することを決めたのはどうしてですか?

・・・3年生の終わりに大学院に進学しようと決意しました。当初は、アジア関連のことが学べる大学院にと思っていました。アジアのことを学びたいという気持ちは、大学進学前からありました。高校入試の前でしたが、創大の創立者が書かれた『青春対話』(聖教新聞社刊)という本を読んで“アジアへの侵略の歴史”について学びました。高校入試の面接でも、「大学に行って、アジアと日本の歴史を学びたい」と答えました。大学入学後は、東南アジア研究会に所属し、2008年のシンポジウムでは、「日本とアジアの歴史」をテーマにして、アジア蔑視、アジアへの侵略について動機の友人とともに発表しました。実際に、大学1年生の時にはIPのシンガポール研修でシンガポール・マレーシア・インドネシアを訪れ、戦争資料館や親族や家族日本人に殺された遺族の方の話も伺いました。そうした経験から、アジアのことをもっと学びたいと大学院進学を決めましたが、様々な分野があり、進む方向や具体的な進学先などは迷っていました。そんな中、創大に国際言語教育専攻が開設されるとの話を聞き、直感的に、自分が進むべき道はここだと思いました。大学院にこの専攻が開設されると聞いた時に、自分のこれまでのことを考えました。中学の時に、まともに勉強しない自分に向かって「雄飛は将来きっと伸びるよ」と言い続けてくれた先生がいました。こんな自分でも信じてくれる人がいる、ということにすごく嬉しくなりました。高校はそれまでとは違う環境、友人たちがいない状況の中で、どう人と接していいのか分からなくなり、ドロップアウトしてしまいましたが、両親は「世間体なんて関係ない。若いときの2年や3年なんてたいしたことはない。いくらでも道はあるし、若いときは苦労した方がいい」と言って、いつも信じて待っていてくれました。そして、この創大では、自分が学ぶことが後輩たちや自分と同じような環境また学力で悩んでいる人たちの励みになればという使命感を得ることができました。自分で自分に負けられない理由ができましたし、それを支えてくれる素晴らしい先輩・友人・教授の方々に出会いました。そうしたことを考える中、自分も教育に携わっていきたい。今までの経験やIPで学んできたことを活かせるのは、“第二言語教育者”という道だと思いました。

★国際言語教育専攻・英語教育(TESOL)専修とは?

・・・英語教育のプロフェッショナルを育成するもので、日本にいながら海外の大学院で学ぶのと変わらない環境で授業が展開されます。専門科目の授業は全て英語で行われ、自分たちがさらに英語力を磨くことができるとともに、第二言語教育者としての高度な教授技能と理論を学ぶと同時に、学内の英語教育施設でのトレーニングや、ワールドランゲージセンターの授業での教育実習を通して、実践的な訓練を受けることができます。経済学部にはIP企画部(IPPC)という組織があり、IP受講生の先輩たちが後輩の学習相談にのっています。私は2年生後期から1年間男子責任者を務め、自分の経験を通し、後輩にプラスになればと、精一杯伝える努力をしました。後輩のサポートをする、そのような活動を通して、後輩達が英語力を伸ばすことに成功し、留学や進学などの各人の目標を達成することをサポートし、見守ることの深い喜びを感じました。そして将来、言語教育の専門家として学生の成長と目標達成のサポートをしたいと考えるようになりました。しかし、言語学習のサポートを職業とするためには、個人的な学習経験だけでは不十分であり、言語教育に関する専門的な知識とスキルが必要だと感じました。そんな私が必要とする専門的な知識とスキル、そしてその実践の機会をこのプログラムは提供しています。 FEELスタッフとして働く横井さん

FEELスタッフとして働く横井さん

★横井さんの英語学習法はどういったものですか?

・・・私の勉強法は、“わからなくなったところまで戻る”です。これは、大検受験の時に読んだ『青春対話』の中で、創価教育の創始者である牧口常三郎先生の言葉「行き詰ったら、原点に戻れ」が紹介されていました。以来、わからなくなったら、小学校の足し算からでもと、徹して基本から学びなおすようにしてきました。その他には、ipodをフル活用して、常に英語のCDを聞き、シャドーイングをしています。シャドーイングは、耳で聞いた音を口でそのまま繰り返していくというものです。通学途中や掃除、皿洗い、歯磨きや眠る前など、隙間時間を利用してムダなくやると、それが生活習慣になります。あとは、好きな本を英語で読む。好きですから、読めますし、忍耐ではなく楽しみながら続けられます。でも、やっぱり最も重要なのはモチベーションであると思います。「何のために英語を勉強するのか」という目的感、使命感というものが、何があってもやり続けるためのモチベーションになります。私の場合は、それが、この大学で最初に言われた“後に続く後輩のため”、また“励まし続けて下さった創立者や多くの方々の期待に応えるため“、だったんですね。 創大祭、所属する東南アジア研究会の展示前にて

創大祭、所属する東南アジア研究会の展示前にて

★今後の目標は?

・・・まずは、大学院入学までにTOEFL(IBT)のスコアをさらに伸ばしていきたいと思っています。そして自分の経験を伝えながら、後輩の役に立てればうれしいです。創大受験の頃からずっと、創立者には幾度となく激励をいただいてきました。これまで支えてきて下さった全ての方々の期待に応えられるよう、少しでも恩返しができるように、またそうした方々に喜んでいただけるように、成長し続けていきたいです。大学院の2年間では英語のプロとして通用する英語力を徹底して磨き、TESOLの資格を取ります。これからも挑戦の連続だと思いますが、感謝の気持ちと後に続く後輩たちのことを、また「大学は、大学に行けなかった人々のためにこそある」(『青春対話』より)との創立者の思いを胸に、がんばります! 東南アジア研究会の友人たちと

東南アジア研究会の友人たちと

ヨコイ ユウヒ ヨコイ ユウヒ/ 
(好きな言葉) “だれでも「違い」がある。「個性」がある。足が悪い人もいる。ゆっくりしか歩けない。しかし、その人は百メートル、二百メートル歩く間に、どれだけたくさんの花や木や虫たちに、あいさつすることか。さっと通りすぎていく人が見落としているような垣根の美しさも知っているし、風と語ることだってできる。自分らしく着実に歩んでいけばいいんです。前へ前へ進んでいけばいいんです。あの「ウサギとカメ」の話だって、カメは、ウサギがどこを、どう走っているかなんて、忘れていたんではないだろうか。ただ、自分の目標に向かって、一歩一歩、進んでいった。それだけだったんではないだろうか”(『青春対話』-成績を上げる法-より)
(性格) おだやか
(趣味) 読書、音楽を聴くこと、写真を撮ること
(好きな/お勧めの本) 『青春対話』 『竹沢先生という人』(長与喜郎著 岩波文庫) 『私の個人主義』(『漱石文明論集』岩波文庫所収)

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