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2016年07月12日

理数系教育のシステムが破壊されたカンボジアで教育支援

創大Lab編集部

鈴木 将史 教授 教育学部
(広報誌「SUN」2016年7月号:「学問探訪」に掲載記事より)

教師がほとんど虐殺されてしまい、その影響が数十年続いていたカンボジア

今から40年ほど前、カンボジアではポル・ポト政権によって知識階級が弾圧され、ほとんどの教師が虐殺されてしまいました。学校教育は一時ストップし、その影響は平和を取り戻した今も続いています。鈴木教授は、16年前からカンボジアに足を運び、JICA(国際協力機構)の『カンボジア理数科教育改善プロジェクト』で数学教育の支援を行ってきました。
「数学や理科は、体系的な積み上げや論理的思考が必要な教科です。カンボジアでは、学校教育を再建するため、読み書きができる人を見つけてとりあえず教師にしたため、数学や理科をきちんと教える人がいない状態でした。教師を養成する国立教育学校(NIE)の機能を強化しようとしても、NIEの教官自体が高校程度の数学の問題を解けなかったのです」
例えば、「A地点からB地点を経由してC地点へ行く。AからBへは2通り、BからCへは3通りの道があるとき、AからCへは何通りの方法で行くことができるか」というような問題に、教官が「5通り」と答えてしまう、そんな状況だったそうです。
ページ公開日:2016年07月12日


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