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2016年08月11日

「Girls20サミット2016 国際女性会議」に日本代表として本学学生が参加

Girls20サミットは、次世代の女性リーダーの育成を目的にビル・クリントン元アメリカ大統領が設立した「クリントン・グローバル・イニシアチブ」が2009年に立ち上げた国際女性会議です。書類・面接の厳正な審査を経て、G20加盟国を中心に、各国の代表1名(18歳から23歳の女性)を選出。8回目となる本年は、中国の北京で8月2日から8月11日まで(サミットは8月9日)開催され、本学法学部4年の池田桜さんが日本代表として参加しました。

このサミットの最終目的は、「2025年までに女性のために新たな1億人の仕事をいかに創出するか」との課題に対するGirls20としての共同声明を作成し、G20の各国の首脳に向けての提言書を作成することです。サミットの参加者には、ビジネスプランニングやリーダーシップなどのスキル開発の機会も与えられます。

8月3日から7日まで毎日ワークショップを開催。ワークショップは、Workshop I: Communicating for Impact(効果的なコミュニケーション)、Workshop Ⅱ: Maximizing your Leadership Skills(リーダーシップ開発)、Workshop Ⅲ: Strategic Planning(戦略策定)、Workshop Ⅳ: Prepping for the Summit & Post-Summit Activity Roundtable(共同声明の作成に向けて)のプログラムで、「コミュニケーション」「リーダーシップ」「マネジメント」「政府への声明」の各カテゴリーで専門家を招いて学びました。
G20の各国の首脳に向けての提言書を作成
G20の各国の首脳に向けての提言書を作成
その後の9日のサミットで、各国の代表と声明作成へ向け、白熱したディスカッションを展開しました。 
「声明文の言葉一つを決めるにあたっても、各国の文化や法律、政治などの背景の違いから、意見をまとめることに苦労しました。自分の意見を押し通すだけでなく、周りのメンバーの考え方を尊重し理解したうえで、納得できる答えを出すことの大事さを学びました」と池田さんは話しました。時間を共有する中で、話もまとまり最終的には、「女性理系研究者への奨学金制度」「ITを利用した子どもへの教育機会の提供」「男女分け隔てのない育児休暇の推進」など19項目の声明をG20に提出します。

池田さんは今回のサミット参加を通し、次のように語りました。

「23ヶ国から集った参加者と時間を共有する中で、数十年先の社会や世界を意識して行動している姿に刺激を受けました。ギリシャからの学生は、すでにNGO団体を立ち上げ、女性へのリーダーシップ教育を運営していました。理想を大きく持ちながらも、足元をみて具体的に行動することの大事さを肌で感じました。また、皆で万里の長城に行った際、あるメンバーが熱中症で倒れました。オーストラリアの医者志望の学生とサウジアラビアの看護師志望の学生が、迅速かつ適切に処置にあたった姿を目の当たりにし、知識だけでなく危機に直面したときに実際に行動できる『勇気』と『決断力』を備えていることに、同世代の女性として強い印象を受けました。
他国のメンバーとのディスカッションでは、GCP(グローバル・シティズンシップ・プログラム)で英語力や数理能力、論理的思考力を学んできたおかげで自信をもってディスカッションに参加できました。あるメンバーからは『日本人は物静かで控えめと聞いていたけれどもとても積極的だね』と声をかけてもらいました。『女性が活躍する社会の創出』との共通目標にむけて議論するなかで、国籍、文化、年齢、職業、宗教の差異をこえた議論のあり方を学びました。
このサミット参加者には、帰国後に自分の国でプロジェクトを実行することが求められています。私は、児童養護施設の子どもが自分の将来を前向きに考えていく機会を与えるプロジェクトを立ち上げようと考えています。以前、児童養護施設でボランティアをしたときに、将来への希望を持てず不安を感じている子ども達と出会いました。今回のサミットで学んだことを力に変え、よりよい社会の構築へ大きな理想を抱きながら、足元から着実に行動していきたいと思います」
ページ公開日:2016年08月11日