2018年01月19日
本学国際教養学部の山田竜作教授らの論文集『The Anthem Companion to Karl Mannheim』が出版されました
イギリスの学術出版社Anthem Pressより、『The Anthem Companion to Karl Mannheim』(edited by David Kettler and Volker Meja)が発刊され、本学国際教養学部の山田竜作教授が第3章の“Mannheim, Mass Society and Democratic Theory”(マンハイム・大衆社会・デモクラシー理論)を執筆しました。
同章では、かつて議論された大衆社会論においてカール・マンハイムがしばしば貴族主義者・エリート主義者という扱いを受けたことを問い直し、社会学者であるマンハイムのデモクラシー論を現代デモクラシー理論の中に位置づけることを試みています。
本書全般では、マンハイムの思想を単に紹介するのでなく、現代の視点からいかに理解・解釈できるか、私たちが彼から何を学べるかに主眼が置かれ、社会学者のみならず政治学者、国際関係論者、文化研究の専門家等が寄稿しています。10の章立てで考察した一冊で、全12名の執筆陣の中で山田教授は唯一の日本人です。
出版にあたり山田教授は、「マンハイムの没後70年、また私が学生時代に彼の思想を卒業論文のテーマに据えて30年という節目に、この論文集の企画に参加できたことを嬉しく思います。マンハイム研究に従事する研究者は世界的にも決して多くありませんが、編者のデヴィッド・ケットラー氏らは約半世紀にわたり地道にマンハイムの資料収集をし、研究を積み重ねてきた碩学です。そのケットラー氏の知遇を得、私がほとんど誰も手をつけていないイギリス亡命後のマンハイムを研究していると伝えたところ、ぜひ執筆陣に加わって欲しいと要請されました。言うまでもなくマンハイムは社会学者であり、イギリス期マンハイムの政治思想的再検討という営みに果たして意味があるのだろうか、と長年悩みながら研究を続けてきました。しかし今回の出版で、意味はあったと心から思えます。現在、マンハイム研究で科研費を受けており、今回の論文はその成果の一部ですが、新しいマンハイム像を提示できるよう今後ともコツコツ研究を進めてまいります」と述べました。
※『』二重括弧内はイタリック表記。
同章では、かつて議論された大衆社会論においてカール・マンハイムがしばしば貴族主義者・エリート主義者という扱いを受けたことを問い直し、社会学者であるマンハイムのデモクラシー論を現代デモクラシー理論の中に位置づけることを試みています。
本書全般では、マンハイムの思想を単に紹介するのでなく、現代の視点からいかに理解・解釈できるか、私たちが彼から何を学べるかに主眼が置かれ、社会学者のみならず政治学者、国際関係論者、文化研究の専門家等が寄稿しています。10の章立てで考察した一冊で、全12名の執筆陣の中で山田教授は唯一の日本人です。
出版にあたり山田教授は、「マンハイムの没後70年、また私が学生時代に彼の思想を卒業論文のテーマに据えて30年という節目に、この論文集の企画に参加できたことを嬉しく思います。マンハイム研究に従事する研究者は世界的にも決して多くありませんが、編者のデヴィッド・ケットラー氏らは約半世紀にわたり地道にマンハイムの資料収集をし、研究を積み重ねてきた碩学です。そのケットラー氏の知遇を得、私がほとんど誰も手をつけていないイギリス亡命後のマンハイムを研究していると伝えたところ、ぜひ執筆陣に加わって欲しいと要請されました。言うまでもなくマンハイムは社会学者であり、イギリス期マンハイムの政治思想的再検討という営みに果たして意味があるのだろうか、と長年悩みながら研究を続けてきました。しかし今回の出版で、意味はあったと心から思えます。現在、マンハイム研究で科研費を受けており、今回の論文はその成果の一部ですが、新しいマンハイム像を提示できるよう今後ともコツコツ研究を進めてまいります」と述べました。
※『』二重括弧内はイタリック表記。
教員情報
ページ公開日:2018年01月19日