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2018年04月27日

アルゼンチン共和国・国立ティエラ・デル・フエゴ大学から創立者へ名誉博士号授与

世界最南端に位置するアルゼンチン共和国の国立ティエラ・デル・フエゴ大学から、本学創立者池田大作先生に「名誉博士号」が4月18日(水)、本部棟17階で授与されました。授与式には、来日した同大学のファン・ホセ・カステルシ総長、ディエゴ・マチャド事務局長らが出席し、本学の田代康則理事長、馬場善久学長、教職員、学生の代表らが歓迎しました。

カステルシ総長は、授与の辞の中で「私もまた、皆さまと池田先生の推進されてきた、称賛に値する核兵器廃絶に向けた取り組み、国連難民高等弁務官事務所を通じた難民支援、最も苦しんでいる人々を励ますための行動について深く学ばせていただきました。それゆえ、池田先生への名誉博士号の授与を本学最高評議会にためらうことなく上申し、そこで満場一致で承認されました。(中略)(1976年から83年のアルゼンチンにおける)軍部と市民による独裁統治下で、私は“良心の囚人”として5年間、監禁されていました。そのうちのある期間は、池田先生のご友人であるノーベル平和賞受賞者のアドルフォ・ペレス=エスキベル氏と同じ場所に収監されました。私たちは、社会では「行方不明者」と呼ばれた囚人でした。不当な逮捕であり、秘密の収容所であったため、私たちのことが記された書類は一つもありませんでした。私たちの家族は深く苦悩しながら、四方八方を探しましたが、何の答えも得られませんでした。私たちはただ、違った考え方をし、軍事政権に反対したというだけで、裁判も告発状もないまま、投獄されていたのです。それゆえに、創価学会の初代と第2代会長が、日本を戦争へと駆り立てた軍部政府に反対して投獄され、第3代会長も平和のために戦って投獄されたこと、そして初代会長・牧口先生が獄死されたことを知った時、貴会に対する私の称賛の念は、さらに深まったのです。ペレス=エスキベル氏と交流する中、彼から池田先生との対談集をいただきました。その中の、平和についての素晴らしい考察に感銘を受けました。対談集では、頑強な巨体のシーシュポスの神話を引き合いに出しています。シーシュポスは巨大な岩を両肩に担ぎ、山の頂上を目指しますが、半分まで登りつめると、岩は必ず山の麓まで転がり落ちてしまいます。そして、全て最初からやり直さなければならないのです。このシーシュポスの姿によって、戦争や暴力は絶対になくすことはできない、人類は永遠に同じ過ちを繰り返すことを余儀なくされている、と考える多くの人々の悲観論を例示しています。しかし、お二人ともに、善意の人間が連帯を結びながら行動することによって、民衆の中に、何百万という無名の英雄一人一人の心の中に、希望の光をともすことを基点として、社会変革を永続化させていくことができるとの確信を述べられています」とスピーチしました。

本学の創立者池田先生は代読された謝辞の中で「わが創価教育の父・牧口先生は、20世紀の初めに発刊した独創的な大著『人生地理学』で、地球という星を多次元から捉える視点を示していました。そこには、人類が結合しゆく未来を展望しつつ、南極を中核として南半球を俯瞰する地図(水半球図)が掲げられています。その地図の中心に向かい、まさに南米大陸の頂のごとく輝き光る地が、世界最南端の都市と憧憬されるアルゼンチン共和国のウスアイア市であります。そして、このロマンの都にそびえ立ち、南極研究をはじめ、地球環境の保全に尽くされる最先端の知性の学府こそ、貴ティエラ・デル・フエゴ大学なのであります。
本日ここに賜りました名誉博士号を、私は何よりもまず、はるかな貴大学の天地へと探究を広げていた創価の父に、謹んでささげさせていただきます。とともに、この栄誉を、わが敬愛してやまない、アルゼンチンの宝友をはじめ、地球の平和を願って行動する創価の世界市民たちと分かち合わせていただきたいのであります。カステルシ総長、誠に誠にありがとうございます」と述べ、「創造的な学びの炎を明々と」、「朗らかな信頼と友情の灯台たれ」、「平和のパイオニアとして、希望と忍耐の翼を」との指針を示しました。
ページ公開日:2018年04月27日