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2018年06月28日

フィリピン共和国・国立カガヤン大学より創立者へ名誉人文学博士号授与

フィリピン共和国・国立カガヤン大学より、本学創立者池田大作先生に対して「名誉人文学博士号」が6月21日(木)、本部棟17階で授与されました。授与式には、来日した同大学のウルドゥハ・テハダ学長らが出席し、本学の田代康則理事長、馬場善久学長、教職員・学生の代表らが歓迎しました。

国立カガヤン大学は1978年に、農業教育や科学技術の研究機関より総合大学へと発展しました。3万人以上の学部生が、フィリピン・ルソン島の北東部に位置するカガヤン州の州都トゥゲガラオをはじめ、州内に8つのキャンパスで学んでいます。

テハダ学長は、授与の辞の中で「『doctor(博士)』という単語は、ラテン語の『doctus(博学な、教養ある)』と『docere(教える)』という二つの単語と同類の単語です。大学という学術機関と学術称号の歴史は、『博士号』という称号が、受ける者のうぬぼれのための装飾物でも、“博士号取得者”というエリート組織の一員であると主張するためのものなどでもないことを、明確に物語っています。博士号とは、生涯にわたる『使命の付与』であります。それは、学識豊かな人物ゆえ、長時間の研究と熟考に打ち込んだ人物であるがゆえに、教える資格を備えた、否、むしろ教えることを託された人物の使命です。大学として与え得る最高学位を授与することにより、研究や職業を通じて学問の進展、また人間社会の発展に寄与してきた傑出した人物をたたえることは、大学の学術的伝統であります。しかしながら、本日、池田大作博士に『名誉人文学博士号』を授与することでその栄誉に浴すのは、国立カガヤン大学であります。
なぜなら、池田博士は世界の指導者や政策立案者らが称賛する人物であり、世界平和と相互理解・協力への貢献ゆえに、日本のみならず世界中の平和を希求し尽力する社会団体から尊敬されている人物だからです。池田博士は、これらの功績を華々しく成し遂げられたわけではありません。むしろ、博士の生涯を懸けた献身は、池に投じられた小石が起こすさざ波のように、徐々に広がり、やがて全ての岸辺に届くような功績なのです。つまり、博士の心が生み出す誠実な言葉の詠唱に、世界の多くの人々が壮大な人類の歓喜の歌として唱和し、博士の心が穏やかに鼓動するハーモニーから生まれ出た人類共通の賛歌を、幾百万もの人々が大合唱していったのであります。(中略)慈悲の教師であり、平和の担い手であり、相互理解の謙虚な旗手であられる池田博士は、名誉人文学博士の称号、またそれをはるかに上回るような栄誉にふさわしい人物といえましょう。従って、国立カガヤン大学は、池田博士にこの栄誉を授与することにより、博士を本学の卓越した同窓生として迎えることを誇りに存じます」とスピーチしました。

本学の創立者池田先生は、代読された謝辞の中で、「敬愛してやまない、貴フィリピン共和国からの高潔な大教育者の先生方を、私は万感の思いでお迎えしております。あの第2次世界大戦中、日本の軍国主義が計り知れない災禍をもたらしてしまった貴国と、平和の象徴たる教育交流を結ぶことは、先師・牧口常三郎先生と恩師・戸田城聖先生から託された悲願だからであります。来月6日は、両先生が、軍部政府から弾圧され、投獄されてより満75年となります。本日、光栄にも、フィリピンを代表する名門・国立カガヤン大学より名誉人文学博士号を賜りました。この最高の栄誉を、良き世界市民として、貴国と地球社会の平和・文化・教育に貢献しゆくフィリピンの宝友たちと分かち合うとともに、正義に殉難した2人の師匠に、私は捧げさせていただきます。誠に誠に、ありがとうございます。
貴大学の校章には、『知識』と『知恵』を象徴する書籍と松明が描かれ、そこから放たれる光線が、麗しき貴カガヤン州を、そして世界を照らしていくという意義が込められていると伺いました。きょうは、フィリピンからの最優秀の留学生の皆さんも、わが創大生、わが短大生と共に参加してくれております。皆さんと一緒に、貴大学の精神に学びながら、三つの『光線』を確認し合いたいと思います」と述べ、「平和を広げる人間性の光線」、「世界市民と輝くセルフ・リーダーシップの光線」、「困難を勝ち越えゆく不撓不屈の光線」との指針を示しました。
ページ公開日:2018年06月28日