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2020年08月28日

本学法学部の前田幸男教授らの訳著『パワー・シフト』が出版されました

本学法学部の前田幸男教授らの訳著『パワー・シフト―新しい世界秩序に向かって』(リチャード・フォーク 著)が、8月27日に岩波書店より出版されました。
本書を執筆したリチャード・フォーク教授は、世界的に著名な国際法および国際政治の研究者です。40年にわたりアメリカ・プリンストン大学で教鞭をとった後、2002年よりカリフォルニア大学サンタバーバラ校グローバル国際研究オーファリー・センター研究教授を務めています。

出版にあたって前田教授は、次のように述べました。
「フォーク教授と初めてであったのは2005年でした。彼は、国際基督教大学(ICU)が主催した国際会議に、ヨハン・ガルトゥング、武者小路公秀、坂本義和といった知の巨人たちとともに並び立っていました。当時、ICUの社会科学研究所助手だった私はそのお手伝いをさせていただいていました。会議後、国連の特別報告者としても活躍されているヒラル・エルヴァー夫人も合流して河口湖畔での3泊4日の研究合宿の中で私は親交を深める機会に恵まれました。そこでの集中討議を通して世界秩序や平和についての鋭い洞察や知の遺産を受け継ぐことができたのです。それ以来、彼の議論にもっと日本の人々が精通するようになるにはどうすればよいのか、ということは、私にとっての課題の一つとなりました。今回、このような形で翻訳に携わることができたのは幸運でした。それ以降も世界情勢はテロ・内戦・気候変動・難民危機・パンデミックと激動と危機の連続でしたが、フォーク教授の人間主義に依拠したメッセージは弛むことなく発信され続けてきました。フォーク教授の提唱する『新しい現実主義』、『不可能性の政治』、『市民巡礼者』とは何か。本学の建学の三指針との関係から見ても、それらのメッセージは傾聴に値すると思います。」

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ページ公開日:2020年08月28日