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2023年01月26日

書籍『国家主導資本主義の経済学―国家は資本主義を救えるのか?』の編集に経営学部の里上三保子講師が携わりました

『国家主導資本主義の経済学―国家は資本主義を救えるのか?』(文眞堂)が発刊となり、編集に経営学部の里上三保子講師が携わりました。

21世紀に入ってからというもの、繰り返す世界経済危機、気候変動問題の深刻化、ウクライナ侵攻で露わになった地政学リスクの高まりなど、人類の直面する課題が市場の自己調整機能に任せられないものになってきています。これまで経済学の主たる分析対象は市場であり、国家の存在はその中ではマージナルなものでしたが、昨今の状況は市場にとって国家は不可欠な存在で、なおかつ補完的な存在にとどまらないことを示しています。本書はこのような問題・関心のもと、11名の執筆者が各自の専門領域から、国家主導資本主義において国家主導性がなぜ、どのように制度化されるのか、またそれがどのような役割を果たしているのかについて明らかにしようとした最新の研究成果となっています。

本書において、里上講師は東独を例に女性労働という観点から国家主導性というものについて問い直すことを試みました。里上講師は「皆さんには『昔』の、『遠く離れたどこか』の話として受け止めるのではなく、国家主導による女性労働の拡大の極端な形を見ることにより、日本においても政府が女性活躍を積極的に推進していることなどを鑑みながら、この領域における国家の役割について改めて考え、議論していただけるきっかけとなればうれしいです」と語りました。

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ページ公開日:2023年01月26日