PASCAL(パスカル)入試への期待

安永 悟(久留米大学教授)

初年次教育学会現会長であり、アクティブラーニングの手法の一つであるLTD(Learning Through Discussion)の第一人者、教育界へその導入推進に尽力されている安永悟先生に、本学が新たに導入する、LTDを選抜過程に組み込んだ「PASCAL入試」への期待を語っていただきました。

本学のアクティブラーニングへの取り組みについて―

安永 悟(久留米大学教授)

安永)

私が最初に創価大学の先生方と一緒にLTDについて学びあったのは2002年秋でした。あれから14年、創価大学の先生方はいち早くその重要性に着目し、導入を推進するとともに、その経験を蓄積してきました。
創価大学は「学生中心の大学」を標榜しています。学生中心とは「学習者中心」とも言えるでしょう。アクティブラーニングはまさに学習者(学生・生徒)を中心とした教育方法の総称ですから、創価大学の理念に合致していると言えます。
貴学の取組みは、2014年度には文部科学省のAP事業(大学教育再生加速プログラム)に選定されていますね。長年の努力が実ったと思いました。

本学のPASCAL入試について―

安永)
高校教育と大学教育をいかに結ぶかは重要な課題です。そしてその両者の間に入試がある。
高校までの学習経験を生かし、大学教育に繋げるためには入試もとても重要です。先にも述べたように、創価大学ではLTDに限らず、様々なアクティブラーニングの手法を積極的に活用している。そのために入試段階からアクティブラーニングを取り入れ、大学教育に直結させようとしている。「こういう授業をするから、こういう入試制度で学生を募集する」-一貫性のある理にかなった理想的な入試だと思います。またこれから中等教育においてもLTDを含め、アクティブラーニングは一層広がっていくでしょう。そうした時にこのPASCAL入試は高大接続という観点からもとても重要になっていくとともに、むしろ自然なかたちで受け入れられていくのではないでしょうか。
創価大学ならではのこのPASCAL入試で入学した学生が4年間でどう成長していくか、未来予測とともに期待しています。