創価大学ニュース「SUN」108号 2021 Winter

2005年に経済学部を卒業後、大手邦銀を経て、現職の国 際会計事務所に入社。米国公認会計士の資格を活かして、 主に企業買収時の財務コンサルティング業務に携わり、18 年より中国上海事務所に駐在し、日系企業のM&Aや中国 事業に関する各種コンサルティングを提供している。 小室 光夫さん Over the border 小室 光夫 さん 経済学部2005年卒業(30期) 国際会計事務所KPMG上海事業所勤務 世界最大の市場となっている中国のビジネス界で、 日中間の懸け橋に。 15 わが国の隣人である中国は、今や世界最大規模の市 場に成長し、グローバルに大きな影響を与える国であ る。そのなかでも進境著しい都市・上海を舞台に、小室 さんは主にM&Aを専門とするコンサルティング業務を 行っている。 「創立者の『君たちの舞台は世界である』との言葉か ら、在学中には香港大学に留学し、将来は“世界を舞台 にして仕事をしたい”と考えていました。前職も含め上海 勤務は4年になり、日中間で緊張が高まった時期もあり ましたが、現在はお互いが重要なパートナーになってい ると感じます。M&Aや中国事業運営においては、法律 だけにかかわらず、商習慣や文化面など、日本での当た り前や常識が中国では通じないこともあります。日中両 国における経験を活かして、両者の懸け橋になることを 心がけています」 国境を越えてビジネスを進めるには、さまざまな利害 関係者の間に立ち、越えなければいけない壁がたくさ 創価大学の卒業生としての誇りを原動力に、日本と中国、 異なる商文化を持つ企業を結ぶ。 ◀ 学生時代は キャリアサポートスタッフ (CSS)として キャリア教育にも尽力! んある。また、今に至るまでに、思うように行かず、たく さんの苦労や挫折があったそうだ。しかし、そんなとき こそ、創立者の「思うようにいかぬ一日一日も忍耐で乗 り越えよ!」という指針や、創価大学の卒業生であると いう誇りを胸に前進している。 「上海には、草創期の先輩から卒業したばかりの後輩 まで、100名近くの同窓生がおり、皆で励まし合いなが ら、創立者の言われる“日中友好の金の橋”を体現できる よう各々の使命の場所で頑張っています。創立者、両 親、家族、そして今までお世話になった方への感謝を忘 れずに、大学に貢献できるよう自分の専門分野で一流 の力を身につけ、社会で活躍していきます」

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