創価大学キャンパスガイド2022

世界に羽ばたく人材へ 教師に求められる人間性を磨くため、 創価大学へ進学。 子どものころから人に教えることが好きで、人が喜んだり成長する姿にやりがいを感 じ、教師になりたいと思いました。他大学の附属高校に通っていたので校内推薦をも らって進学する道もありましたが、「教師に一番必要なのは人間性。人間性を磨ける 大学へ行きなさい」と父からいわれ、創価大学を受験しました。教育学部の授業は「こ のような子どもがいたら、どう声を掛けるか」といった具体的な事例にグループディ スカッションで回答を導くのが特徴で、この実践的な学びはいまも考え方のベースと なっています。また、パイオニア吹奏楽団に入部し、3年次には練習内容の周知やコ ンサートの企画・運営を手掛ける総務に就任。プレイヤーとしてアルトサックスを演 奏しながら裏方として異なる個性をまとめた経験はいまも学級運営に役立っていま す。OB・OGをはじめ保護者や友人といった部外の方が見学に来たときも歓迎演奏会 を開き、目の前の人を大切にする校風や伝統にも感銘を受けました。 授業だけではなく、 一人ひとりを気遣う校風からも学んでいた。 4年次に進級する1か月前の3月11日、東日本大震災が起こりました。春休み中で 帰省中の学生も多く、東北出身者の団体でリーダーを務めていた私は必死に学生の安 否確認を行いました。全員無事だったことに胸を撫でおろし、被災地のために何かで きないか話し合った結果、創大生400名の寄せ書きと「冬は必ず春となる」という メッセージを記した横断幕を作製。被災地の仙台へ送ると、「心のこもった贈り物が とてもうれしい」と喜んでいただけました。そして震災から数か月後、同じく被災地 である福島県の小学校で教育実習を行いました。原発事故の影響で、子どもたちの外 出は1日2時間に制限された状況です。ある日、ボール投げが苦手な子からどうすれ ば上達するか質問され、私は何気なく「たくさん投げる練習をしてまずはボールと仲 良くなろう」と答えました。すると、「外で遊べないから練習できない」といわれたの です。私はハッとして、明るく振る舞っている子どもたちもたくさんのことを我慢し ているのだと知りました。周りには自分より大変な人たちがいるとわかっているか ら、普段はそんな素振りを見せない。でも、心ではずっと悲しんでいたのだと。この とき、大学の授業を思い返して反省すると同時に、目の前の一人ひとりを気遣う創価 大学の校風からも教師に必要なことを教わっていたのだと気づきました。学問と人間 性を両立する創価教育はいまの教育現場で大切にすべきもの。大学で学んだことを ベースに、これからも子どもたちの人格を育む教師に成長したいです。 1年次 2年次 3年次 4年次 卒 業 将 来 転学部試験は学部授 業の内容も問われる ため、他学部生には 難関。同じ寮の教育 学部生に授業を教わ り、合格を果たす。 転学部したため1年 次の授業を履修しな がら2年次の単位も 修得。部活でも執行期 に向け、同期一人ひ とりと対話を重ねる。 部活で総務を担いな がら、プレイヤーと しても「3倍努力」を モットーに練習に励 み、コンクールメン バーに選ばれる。 授業力を高めること が大切だと考え、月 に1度国語の勉強会 に参加。教師になっ てからもスキルアッ プに励んでいる。 Interview | 02| 成長の軌跡 小金井市立緑小学校 教育学部 児童教育学科 2011年度卒 佐藤 裕子 Sato Hi r oko Profile 福島県出身。文学部に入学するも、小学校の教師になる夢を 叶えるために教育学部へ転学部。卒業後は講師を2年経験。 その間も創価大学で教員採用試験対策講座などを受け、東京 都の公立小学校に正規任用される。現在は小金井市立緑小学 校でクラスの担任を務める。 12

RkJQdWJsaXNoZXIy NDU4ODgz