2019年04月04日 17時36分

シンガポール・南洋理工大学のユースタン・クア教授を招いて、リサーチセミナーを開催しました

3月29日(金)の午後より、南洋理工大学人文・社会科学部経済学群長のユースタン・クア教授(Professor Euston Quah) をお迎えし、国際教養学部リサーチ・セミナーを創価大学・中央教育棟第8会議室で行いました。

クア教授は、シンガポール経済学会会長、Singapore Economic ReviewのEditorを務め、専門分野の環境経済学、費用対効果分析に関連してこれまで100以上の学術的な出版をされるなど世界的に著名な経済学者です。また政府、民間、国際機関等の顧問を務めれるなど、国内外で環境に関連して多大なる貢献をされてきました。そうした功績が認められ、本年4月1日には南洋理工大学の卓越した経済学者に与えられるAlbert Winsemius Chair Professorにご就任されました。

今回のリサーチセミナーで、クア教授はBelt and Road Initiative: Cost-Benefit Analysis and Meeting Environmental Obligations(一帯一路:費用対効果分析と環境的責務への対応)と題し、約1時間半の研究報告を行っていただきました。近年大きく注目されている中国が主導する一帯一路(BRI)事業について、費用対効果分析(CBA)という手法を用いて、事業を環境という要素も含め客観的に評価するフレームワーク、事業特有の課題について貴重な報告をいただきました。

 

なお、報告後は参加者から活発なコメントならびに質問が交わされました。参加した国際教養学部生の声を紹介します。


クア教授の講義は、「一帯一路」を多角的視座でとらえた、発見の多いものとなりました。一帯一路に対する評価は賛否両論であり、全世界がこの動きに注目しています。教授の講義はこの問題を中立的に評価し、また労働市場、金融市場、商品市場などの多角的視点でとらえており、非常に興味深いものでした。特に、NIMBY "Not In My Back Yard”(我が家の裏には御免)の問題提起には、経済の側面から捉え難い観点であり、そこに着眼し分析を試みることに関心を抱きました。同時に、この費用便益分析の汎用性に感動し、今後さらに多くの分野で重要な政策分析ツールとしての役割を果たしていくであろうと感じました。(国際教養学部・4年生)

ページ公開日:2019年04月04日 17時36分
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