2017年12月12日 18時18分

COP23へ参加。目の前にいる「一人」の意識改革から環境問題に取り組む。

松本 健太さん 国際教養学部3年

世界的に有名な気候変動の会議、「COP23」に日本代表メンバーの一員として参加した、国際教養学部3年の松本さん。世界中から集まる一流の学生とともに議論をされた松本さんに、話をうかがった。

世界的に有名な気候変動の会議、COP23にご参加された経緯を教えてください。

パネルディスカッションでコメントする松本さん(右から二番目)

 COPConference of Parties)とは、1992年のリオ地球サミットにより採択されたUNFCCC(気候変動枠組条約)の下で行われる会議のことです。閣僚級の交渉官が世界中から集まり、気候変動に対する取り組みをどう進めていくかについて話し合います。今年度のCOP23UNFCCCの本部であるドイツのボンで、フィジーを議長国として、2017年11月6日~17日の間に開催されました。

 幼いころから漠然と地球温暖化などの環境問題に関心があり、留学から帰国直後にClimate Youth Japanという青年環境NGO(通称CYJ)に加入しました。CYJは毎年希望者の中から数人をCOPに派遣しており、今年は参加してみたい、と名乗り出たことが参加のきっかけです。

 というのも、高校時代に難民問題について勉強して以来、積極的な移民受け入れ政策を整えてきたドイツという国自体にも関心があったんです。私の中で難民と気候変動という二つの問題は明確に繋がっていたわけではありませんでしたが、それらを結びつける何かを探していました。COPの場には、気候変動以外に主眼を置いている団体も数多く集まります。そのため、ドイツで開催される本年のCOPに参加することで、難民と気候変動両方に関わる何かを見つけられるのではないかと感じたことが背景にありました。

会議に参加をされた際、具体的にどのようなプレゼンテーションを行ったのでしょうか。

英語でプレゼンテーションを行う松本さん
日本のNDC(Nationally Determined Contribution、日本語では約束草案と呼ばれる)の詳細と、それに対する若者の見解についてプレゼンテーションをしました。現状の目標は不十分でありもっと野心的な目標に改善すべきであることや、若者が今行動を起こすことの重要性を訴えました。

実際に会議に参加されてみた率直な感想を教えてください。

COP23参加者のメンバーと(一番右が松本さん)

 会議の全体像を掴むのが難しかった、というのが正直な感想です。会場は交渉が行われるゾーンと各国政府、学術機関、NGOなどが展示やサイドイベントなどを行っているゾーンの二つに分かれており、交渉の現場には入れないこともありました。

基本的には関心のあるトピックについてのサイドイベントに参加していたので、今何が交渉の争点なのかといったことは国際的なNGOが発行しているレポートを読んで把握していました。世界中から集まる参加者、特に若者と交流する中で自分はまだまだ勉強不足だなと感じる場面が多々ありました。

 しかし、それよりも強く感じたのは、もっと身近な人に気候変動について語っていくべきだという点です。
今までの私は、あくまでも個人として環境問題について興味を持ち、持続可能な暮らしとは何かと考えていました。将来、自分のキャリアを通して、政策や製品などに直接影響を与えていければいいな等の漠然とした考えが先走っていたのです。

 ですが、今回の会議に参加して感じたのは、会場で出会った、様々な人達が、世界の環境問題を自分のことと捉えた上で、自分の国から世界に影響を与えようと、地道に回りの一人一人に環境問題について訴えかけているということです。こういった「周りの人にも一緒に環境問題について考えてもらいたいという意識」は、今まであまり強く持ったことはありませんでした。

 今回の会議で出会った友人達のように、私もまずは今自身が学んでいる、この創価大学の中からで行動を起こしていけたらと思っています。

今回の会議に参加する中で、国際教養学部での勉強が活きたと思った場面はありますか?

同じNGO団体の参加者の中には、英語でのプレゼンテーションやディスカッションに慣れているメンバーは多くはなかったため、普段の授業から英語で議論をする力は、今回の会議で非常に役に立ちました。また、国際教養学部では、国際政治だけでなく経済や社会学など幅広い分野の科目を履修し、学んでいたので、会議で吸収した情報を多様な視点から分析することができたと感じています。

今後の目標を教えてください。

 まずは、創価大学の一学生として環境問題へ自分が取り組めることから挑戦したいと思います。身近な友人たちに気候変動の恐ろしさや不公平さについて、一緒に考え、議論できるようになることが当面の目標です。今回の会議に参加し、海外の若者が行っている取り組みの中に、本学にも応用できそうなものがいくつかあったので、今後しっかりと計画を立てて実行していきたいです。

 また、様々なサイドイベント等に参加する中で、「公衆衛生」という分野に難民と気候変動の二つに関わることのできるキャリアパスを見いだしました。今後は卒業論文等の研究を通して学びを深め、公衆衛生の分野で著名な海外大学院への進学を勝ち取ります。
国際教養学部で培った力を活かし、自身のキャリアを通して難民と気候変動という地球的問題の解決に少しでも貢献できる実力を養っていきます。

松本 健太 Matsumoto Kenta

    • 学部:国際教養学部国際教養学科 3年
    • 留学先:ジョージメイソン大学
    • 主な専攻分野:国際関係学
    • 指導教授(ゼミ):ハートムット・レンツ教授

ページ公開日:2017年12月12日 18時18分