合格者座談会
2011

充実した学習環境、励ましの言葉と絆が、法曹の道を拓く原動力に

2009年度の新司法試験で見事に合格を果たした修了生。創価大学法科大学院でともに学び、法曹の道に歩みだした先輩に、ロースクール在学時の挑戦の日々について語ってもらいました。

「学生第一」を掲げる学習環境

――今日は、新司法試験で合格を勝ち取ったみなさんに、法科大学院での生活を振り返っていただきたいと思います。このロースクールに入って良かったと改めて思う点をお聞かせください。
齋藤 絆の深さでしょうか。私の場合、未修生で入って勉強に行き詰ったり、いろいろ悩みを抱えましたが周囲の人の助けで乗り越えられました。学生同士で何でも話しあえる雰囲気があったので、3年間がんばることができたと思います。

佐藤 先生方の指導が非常に熱心だということです。具体的には起案に対して先生方がていねいにコメントをしてくださるので非常に勉強になりました。実務家の先生が多く、実務の視点で話していただいたことが新司法試験の時に役に立ちましたね。

濱口 他大学出身の私がこのロースクールに決めたのは、要件事実教育研究所があり、研究所の先生が実際に教えてくださるのは大きな魅力でした。あと奨学金が充実しているので、安心して勉強に専念できる点も見逃せないポイントでした。

 学生同士のつながりが強いことと、3年次に合格者の先輩が土曜日に新司法試験の過去問題を検討するゼミを開いてくれ、経験を踏まえたアドバイスを受けられたこと。自習室が24時間使えるので好きな時に勉強できて、時間を有効に使えました。学生第一の環境ですね。

挑戦を後押しする人間関係

――教職員やチューターのサポート、寮や学修館など施設面で良かったことなどを教えてください。
齋藤 私は桂冠寮で3年間を過ごしましたが、寮生同士がすごく仲が良くて、学修館だけでなく寮でもわからないところを教えあったり、既修生に疑問点を教えてもらったり。土曜日にチューターの方が補講に来てくれたのもありがたかったですね。

 人と人とのつながりが強いことが創価大学の武器です。教職員の方はみなさん親切ですし、先輩、後輩のつながりも強い。合格者の先輩に質問をすれば、時には夜遅くまで対応していただいたり、起案の添削も毎週毎週やっていただいたりと、感謝しています。

佐藤 堤さんも話していましたが、自習室が24時間使えるので朝方でも自分のペースで勉強できました。自習室と図書室が近いので資料が探しやすいのも良かったです。寮生活(正義寮)でしたがホテルみたいな感じで(笑)、快適でしたね。

濱口 合格された先輩やチューターの方に、勉強の方法から生活面のアドバイスまでしてもらい助かりました。修了後は自分で勉強を続けてましたが、その間もアドバイスを受けることもあり本当に支えてもらいました。

妥協を排し、徹底的に過去問題に向きあう

――勉強方法について自分が工夫した点、新司法試験合格のために重要だと思った点は何でしょう?
佐藤 とにかく過去問題を勉強して、何を問われているかを分析しました。その上で自分には何が足りないかを自己分析して、実際の試験との距離を縮めていきました。生活面での工夫は理想の法曹像をイメージしてそれに近づく努力をしましたね。

濱口 新司法試験は範囲も凄く広いので、知識をとりあえず一元化するために自分でまとめノートのようなものを作って直前に目を通せるようにしました。モチベーションを保つ上でスケジュールを毎日立て達成度をチェックするのが日課でした。

齋藤 実際の試験で時間切れにならないように、過去問題を徹底的に解いていきました。いろんなところに手を出さずに、私の場合はとにかく意識して、納得がいくまで過去問題と向きあいました。

 法律の知識を正確に理解することを大前提にしました。それをもとに、新司法試験は問題文が長いのでそれに対応するためにも過去問題を何度も何度も解いていった。問題の趣旨に適切に答えることを意識して勉強しましたが、絶対的な勉強量が必要とされるので、それをこなすには体力も必要ですね。

冬は必ず春となる、その思いを胸に

――めざす法曹はどんな分野でしょう?あと、本学をめざす方へアドバイスをぜひお願いします。
 「困っている人の力になりたい」という法曹を志した原点を忘れないようにしたいですね。新司法試験は大変だし、辛いし、生半可な気持ちで勝利は勝ち取れません。逆にモチベーションを維持して勉強していけば、合格できるだけの環境はこのロースクールには整っています。

齋藤 私は3度目だったので、後がない状態での試験でした。今回は最後のチャンスでしたが、勉強しながら思ったことは「今、苦しいのは合格に近づいている」ということ。後悔をすることなく、みなさんもぜひ合格を勝ち取って欲しいです。

佐藤 一人の人と徹底的に向きあえる法律家になりたいですね。他大学から来たけれど、自分が合格できたのは創価大学に来たからという思いが強いんです。教員と学生、学生と学生。合格された先輩と後輩。試験対策なども相談できましたし、精神的にバックアップしていただき感謝しています。

濱口 私は文学部卒業で心理学を学んできていたので、その学問もいかし法律的な解決にとどまらず、精神的にも楽にしてあげられる「カウンセラーのような弁護士」をめざしたいですね。後輩のみなさんに伝えたいことは「覚悟を決めてがんばれば、合格できる」と。諦めることなくがんばってほしいと思います。
本日はどうもありがとうございました。
濱口智子の顔写真
濱口智子

慶應義塾大学文学部卒
2期・未修者コース
堤高志の顔写真
堤高志

創価大学法学部卒
3期・未修者コース
齋藤かおりの顔写真
齋藤かおり

創価大学法学部卒
1期・未修者コース
佐藤孝明の顔写真
佐藤孝明

東北大学法学部卒
4期・既修者コース