合格者座談会
2012

教員、チューターの方々の最大限の応援と熱意で難関を突破!

2010年度の新司法試験で見事に合格を果たした4人の先輩に、創価大学法科大学院における挑戦の日々を振り返り、熱く語っていただきました。

自分にあった勉強法を見つけ、日々を強い気持ちで臨む

――みなさん、新司法試験の合格、誠におめでとうございます。本日はお忙しいところお集まりいただき、大変にありがとうございます。今日に至るまでの法科大学院生活とや、新司法試験をどう勝ち取っていったかについて、みなさんに存分に語っていただきたいと思います。みなさんは難関の新司法試験を合格されたわけですが、振り返ってみて何が合格のために大切だったと思いますか?
宮川 私は3回目の受験での合格でした。最後はとにかく基本を徹底的にやりました。なぜそういう結論になるのか、ということをじっくり考えました。下手にあせらず、うわべだけの勉強に走らなかったことが結果的に良かったのだと思います。

福井 精神論になりますが、「受かるつもりで3年間または2年間過ごすこと」が何より大切だと思います。勉強していく中で、成績に一喜一憂してしまったり、まわりがとてつもなく優秀に見えることも少なくありません。けれど、そこでふんばって、合格するという気持ちを持続できるかが重要でしょう。

白谷 自分にあった勉強方法を見つけることが大切ではないでしょうか。私の場合、合格者の体験などを聞きながら、自分の実力や現状を把握した上で、科目ごとに合格に必要な勉強方法を決めていきました。その中で、第一に過去問を徹底的に分析し、合格者に答案を見てもらいアドバイスを受けたりしました。

脇山 新司法試験は、基本的な条文や百選レベルの判例をちゃんと理解すれば受かる試験だと思います。例えば、重要な条文や制度については、コンメンタールを読んで条文の趣旨や要件の一つひとつの意味を確認したり、定義の理解を徹底するために法律学用語辞典を適宜参照したりしていました。判例、特に百選レベルについては、判決全文を丁寧に読むように心がけていましたし、論文で問われそうな判例は、最高裁判所調査官解説を読むようにしていました。

「記憶」に頼らず、課題をやりきり、考える力を身につける

――法科大学院での授業はどのような点で役に立ちましたか?
宮川 2年生からの演習は、課題に追われて大変な時期もありました。私は考える力が乏しく、暗記に頼りがちだったのですが、課題をやりきったおかげで考える力を身につけることができました。それは、未知の問題について自分の頭で考えなければいけない本試駿においてとても役立ちました。

福井 伊藤滋夫教授が「なぜ」と問いかけることの重要性をよくおっしゃっていますが、人の文章をただ「記憶」するだけでは自分のものにはならないし、事案を少し変えられただけで解答不能になってしまいます。日々の授業を通して、自分の頭で思考するくせをつけられたので、覚えたことは忘れにくいし、問題が変わってもそれなりの答えを思いつくことができるようになりました。

白谷 私は法学未修者で、法科大学院に進学するまで法律の勉強をしたことがなく、1年生の前期は、六法・基本書・判例の読み方もわかりませんでした。しかし、授業の予習と復習を徹底してやったことで、3年間で卒業、司法試験にも合格できたので、本学の授業内容は法学未修者でも力をつけられるものだと思います。

脇山 新司法試験では論文試験が最も重要なのですが、論文の力を自分一人で伸ばすのはなかなか難しい。そう考えると、実務家を中心とした教員による添削を受けられたのは本当にすばらしいことでしたね。

福井 少人数で行う授業が多いため、質問がしやすい環境も良かったですね。先生方は生意気な質問でも受け止めてくださいます。とんちんかんな質問で恥をかいても、学生としては当たり前なのだから、どんどんあたっていくべきですね。

宮川 私にとっては、要件事実教育が充実している点が非常に良かったですね。

1分1秒を大事にしたい受験生を思いやる最善の環境

――授業以外の点では、創価大学法科大学院で良かったと思われる点はどのようなところでしょうか?
白谷 創英寮でしたが、大学まで近く、そばにコンビニやパン屋さんもあって生活が便利でした。部屋は広くて静かで、集中して勉強できますし、オートロックなので安全です。管理人の方も近くにお住まいなので、本当に良くしてくださり、こんなに温かい寮はほかにはないと思いました。

脇山 私は桂冠寮でしたが、経済的に厳しい学生にとって、賃料が安い寮は本当にありがたかったです。水道、電気、ガス代も含まれているので、光熱費を気にせずお風呂に入ってリラックスできますし、管理人の方の「いってらっしゃい」という何気ない一言にも癒されました。時には寮の仲間とご飯を一緒に作って食べるなど、楽しいこともたくさんありました。

福井 私も桂冠寮でした。桂冠寮は学校の敷地内にあるので、本部棟での授業や学修館にもすぐ行けるので便利でした。勉強に疲れたときは仮眠をとれますし、夕食の時間はいったん寮に戻れたのも、1分1秒を大事にしたい受験生としては良かったですね。脇山さんの言うとおり経済的な負担も減るので、共同生活ができる方ならお勧めです。スーパーがちょっと遠いのが、難点といえば難点ですかね(笑)。

宮川 寮と並んで良かったのが、やはり学修館です。24時間使えて、個人ブースがあるので、本当にありがたかったですね。おかげで勉強に集中できました。

福井 私は学修館の中にある図書館でずっと勉強していました。わからないところが出てくるとすぐに文献にあたることができたのは、本当に便利でした。また、学修館にずっといると、勉強の休憩中に友人がやってきて、次の日の課題の議論が始まるということもよくありました。そういうことも刺激になりましたね。

脇山 職員の方は、学生一人ひとりの名前を覚えておられ、困ったことがあったときはすぐに対応してくださって、とても心強い存在でした。

白谷 卒業後は大阪の実家に戻ったため、試験情報が少なくなることが不安でしたが、教職員のみなさんが、卒業後も受験生を最大限に応援してくださり、心強かったです。創価大学の良いところですね。

宮川 チューターの方々は忙しい時間をやりくりして懇切丁寧な指導をしてくださり、おかげで合格のイメージを持つことができました。また、落ち込んだときに職員の方が声をかけて励ましてくださったことが何度もあり、その温かい心に救われました。

一人の人間として成長し、社会に貢献できる法曹ヘ

――ありがとうございます。施設、教職員やチューターの熱意、そしてみなさんの意欲、それらががっちりかみあって素晴らしい結果を出されたのでしょう。今後はどういう法曹をめざしていきたいですか?
宮川 とにかく自分らしく、目の前で困っている人を大切にすること・・・この心を忘れることなく、法律家として成長していきたいです。

白谷 大学時代、児童養護施設での実習で、さまざまな事情で親と暮らせない子どもたちと過ごしたこともあり、将来は子どもの幸せと成長を最優先に考えて、家庭内問題や少年事件の解決に取り組みたいです。そして感謝と前進の心で、人としても成長し、社会に大きく貢献できる法曹になっていきたいです。

福井 もともと、人種差別という人権問題から法曹に興味を持ち、NGO活動を通して難民支援に携わってきたので、その分野に貢献をしていきたいと考えています。3指針たる「邪悪を正す冷徹な知性」「人間を愛する温かな慈愛」「勝利を決する強靭な魂」を胸に、依頼者に寄り添う法曹でありたいと思います。

脇山 私は弁護士志望です。この職業は依頼者や被疑者、被告人などさまざまな状況の人に対応しますが、一人ひとりの将来にとって最も適切な筋道を立て、そこへ導くことができるような弁護士になりたいと考えています。

求めれば必ずや開かれる「法曹」という使命の道

――最後に、これから法科大学院への進学をめざそうという方へ向けて一言ずつお願いします。
脇山 私の場合、創価大学に行かず、ほかの大規模な法科大学院で埋もれてしまっていたなら、合格できなかったと思います。条文の趣旨や文言の意義などの基礎的なことを丁事に勉強していけば合格できる試験なので、みなさん、がんばってください。

福井 法曹になることもなった後も厳しい時代ですが、だからこそ、自らの理想や夢を掲げて入ってきてほしいと思います。創価大学は自分が積極的に求めていけばそれに応えてくれる大学です。すべてを最大限に活用して、みなさんの理想や夢を叶える場所にしていってください。

白谷 法科大学院への進学は、社会人の方には非常に勇気のいる決断でしょう。私も自分には高すぎる壁ではないかと不安や迷いは大きかったのですが、勇気を出して挑戦して良かったと思っています。これからも、たくさんの社会人経験者の方が「法曹」という新たな使命の道を、創価大学法科大学院で開いていくことを心から願っています。

宮川 諦めなければ必ず道を開くことができます。ぜひ創価大学法科大学院で勝利を勝ち取っていってください。
白谷英恵の顔写真
白谷英恵

同志社大学商学部卒
3期・未修者コース
※社会人経験あり
脇山正幹の顔写真
脇山正幹

北海道大学法学部卒
5期・既修者コース
宮川香代子の顔写真
宮川香代子

創価大学法学部卒
2期・未修者コース
福井秀明の顔写真
福井秀明

創価大学法学部卒
4期・未修者コース