創大Days

2022年10月18日

丹木の歳時記2022 神無月(二)

創大Days編集部

森鴎外が亡くなったのは100年前の1922(大正11)年7月。その3ヶ月後の10月には日本で初めて「ファーブル昆虫記」(第1巻)が発刊されました。フランス語の原著『昆虫学的回想録』から翻訳したのはアナキスト(無政府主義者)の大杉栄です。1919(大正8)年、豊多摩刑務所に収監されていた大杉は『昆虫学的回想録』の英語抄録版を読み、原著からの翻訳を決意。ちなみに大杉には「一犯一語」という有名な言葉があり、投獄される度に一つの言語を習得したといいます。大杉が没したのは、昆虫記出版の翌1923(大正12)年9月。憲兵大尉・甘粕正彦の手にかかり、伊藤野枝(のえ)と共に絞殺(こうさつ)されます。世に言う「甘粕事件」です。享年38歳。その後も存命なら自ら昆虫記の続刊も翻訳したことでしょう。本学の中央図書館には復刻版の大杉栄訳「ファーブル昆虫記」(明石書店)が収蔵されています。
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ページ公開日:2022年10月18日


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