創大Days

2024年06月10日

丹木の歳時記2024 水無月(一)

創大Days編集部

幕末の日本を訪れたロシアの植物学者マキシモヴィッチ。4年間の滞在中、数多くの植物を調査しています。後年、かの牧野富太郎が東大の植物学教室への出入りを禁じられた時、マキシモヴィッチを頼ってロシアに赴こうとしたこともありました。マキシモヴィッチと同じ年(1860年)に来日したのはロバート・フォーチュン。英国生まれのプラントハンターです。斑(ふ)入りの万年青(オモト)など日本の観葉植物の多彩さを絶賛。著書『幕末日本探訪記』で「日本人の国民性の著しい特色は、みな生来の花好きであるということだ。もしも花を愛する国民性が人間の文化生活の高さを証明するものであるとすれば、日本の庶民はイギリスの庶民と比べるとずっと優(まさ)ってみえる」と述べています。万年青は日本に自生する多年草。江戸時代に園芸品種が大流行し、今の価格で1億円もの値がつくものもあったそうです。夭折した戦前の作家・矢田津世子(やた・つせこ)の『万年青』と題する短編には、株分けされた万年青を丹精込めて育てた主人公の福子が「万年青の扱いかたで、その人柄がわかる」と隠居から褒められる場面があります。それで結局今回は何が言いたいのかと言えば、普段は見過ごしているような地味な植物にも歴史や物語があり、それを知ることで味わいが増すということです。
「丹木の歳時記」への感想はこちらまで

E-mail:publicrelation@soka.ac.jp
Facebookの「いいね!」やツイートも執筆の励みになります。

Instagramでも丹木の里の四季折々を紹介しています。創価大学公式アカウントはこちらから
ページ公開日:2024年06月10日


  • HEADLINES
  • 創大Days
  • 創大Lab.
  • 広報誌「SUN」