2016年11月30日

「人間の安全保障フィールドワーク」レポート第2回

JICA(国際協力機構)地球ひろば、JICA本部訪問
「人間の安全保障フィールドワーク」レポートの第2回は、2016年8月5日に実施されたJICA(国際協力機構)地球ひろば、およびJICA本部訪問です。

「人間の安全保障フィールドワーク」は、「国際平和・外交コース」のコース科目で、2015年度からスタートしました。前期の「人間の安全保障論」で学んだ基礎知識をふまえて、学生がグループ単位で、国連機関、官公庁、NGO、平和資料館等を訪問し、視察・インタビューなどのフィールドワークを通し、「人間の安全保障」をめぐる諸問題の現場や実務に直接触れることで、「平和」への理解をより深めるとともに、キャリア設計にもつなげていくことをねらいとした体験型の授業です。

本授業は、本年夏休みを中心に「国際平和・外交コース」の2年生を対象に実施されました。
今回の訪問の経緯について教えて下さい。
はい。「人間の安全保障フィールドワーク」の授業の一環として訪問しました。諸機関の訪問にあたって「平和」「人権」「開発」「環境」という4つのテーマのもとでグループが作られ、それぞれのテーマに関連した訪問先が組まれました。私たちは、開発(貧困問題)グループとして訪問先のJICAや貧困と開発の問題についてのリサーチを行いながら、インタビュー内容について準備を進めました。当日は、総勢11名でJICAを訪問しました。
訪問したJICAはどういう機関ですか。
JICAは、日本の政府開発援助(ODA)を一元的に行う実施機関として、開発途上国への国際協力を行っている開発援助機関です。「すべての人々が恩恵を受けるダイナミックな開発」というビジョンを掲げ、多様な援助手法のうち最適な手法を使い、地域別・国別アプローチと課題別アプローチを組み合わせて、開発途上国が抱える課題解決を支援していると伺いました。
最初に訪問したJICA地球ひろばはどんなところでしたか。
はい。私たちはJICA本部訪問に先立って、市ヶ谷にあるJICA地球ひろばを訪問、見学しました。ここは世界が直面する様々な課題や、開発途上国と私たちとのつながりを体感できるように体験型の展示を行っていました。ちょうど私たちが訪問した時は、地球ひろば設立10周年記念企画展(「学び・未来・よりよい世界に!-Education for Better World-」)が開催されており、途上国における貧困の解決に教育がとても重要であることが展示を通してよくわかりました。会場には青年海外協力隊の任務を終えて帰国した方がガイドとして丁寧に説明、対応して下さいました。
その後、麹町のJICA本部を訪問したということですが、そこではどのような方に対応していただいたのでしょうか。
私たちの訪問を歓迎して下さったのは、根岸精一さんという方でした。根岸さんは、JICAの産業開発・公共政策部でガバナンスグループ行財政・金融チームの主任調査役をされている方でした。ご多忙な中、スライドや資料など入念な準備をしてくださっていることがよくわかりました。ご自身の経歴や経験、JICAの活動内容、国際協力の現場で現在取り組まれているプロジェクトなどについて丁寧に説明して下さり、国際貢献への熱い思いが伝わってきました。また、JICAに勤められるまでの根岸さんご自身のキャリアについても、私たちが今後のキャリアを考えるうえでとても参考になりました。
どのような質問をしましたか。
はい。私たちは貧困と教育の問題について関心があったので、男尊女卑が根強くある国の男性に、どのように女性への教育提供の必要性を説得するべきかについて質問しました。教育の普及は開発における全ての礎ともいえる重要な課題です。しかし、破綻国家でありながら宗教や慣習と政治を切り離すことのできない国にどのように教育を普及させていくかは難しい問題です。
どのようなお話を伺えましたか。
具体例として、イエメンにおいて、JICAが2005年から3年半にわたり、教育省や州教育局とともに行った「女子教育向上計画プロジェクト」の取り組みについて説明を聞くことができました。地方行政・学校・地域住民の三者が連携した女子就学推進の活動の結果、女子の就学者数が大幅に増加したお話を伺い、途上国における女子教育の重要性とJICAの貢献について知ることができ、とても興味をもちました。
今回のフィールドワークを通しての感想を聞かせて下さい。
世界を変えていくために私たちにできることは、世界に広く目を向け、様々な問題に疑問をもって発信していくことであると感じました。今回、実際に国際協力の最前線で活躍されている方から直接お話を伺うことができ、世界をより身近に感じるとともに、自分たちが主体となって「人間の安全保障」が守られる世界を創っていきたいと強く感じました。その意味で、フィールドワークの授業はとても楽しく、魅力的な授業だと思いました。

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ページ公開日:2016年11月30日