丹木の歳時記2011　水無月　その三

【紫陽花】２２日は夏至。一年で一番昼間の時間が長い日です。ちなみにこの日の東京の日の出は４：２６、日の入りは１９：００。昼間の時間は１４時間３４分でした。

【紫陽花】夏至を境に昼間の時間がだんだん短くなっていきます。秋分（９月２３日頃）の頃には昼と夜の長さがほぼ同じになり、冬至（１２月２２日頃）に一年で一番昼間が短くなります。

【未央柳】キャンパスのそこかしこで見かける黄色い花は未央柳（ビョウヤナギ）。その名は中国の詩人・白楽天が詠んだ「長恨歌（ちょうごんか）」に出てくる未央（びおう）の柳に由来しています。「長恨歌」には、寵愛した楊貴妃を失った玄宗皇帝が、かつて共に暮らした長安の未央宮（びおうきゅう）の柳を見て、亡き楊貴妃を思う場面が綴られています。

【紫式部】白楽天の詩は日本の平安文学にも多大な影響を与え、「源氏物語」にも長恨歌の「未央の柳」のくだりが引用されています。その「源氏物語」の作者・紫式部と同じ名の花からは雅な香りが漂っています。

【下野】下野（シモツケ）は栃木の旧国名。さりながら栃木の県花は下野ではなく、「やしおつつじ」になっています。

【銀竜草】色素のない銀竜草（ギンリョウソウ）は菌類と共生し、有機物を得ています。

【一薬草】一薬草（イチヤクソウ）の高さは10㎝ほど。その名の通り、止血薬や傷薬になるようです。毎年、雑木林の中の同じ場所でひっそりと咲きます。

【卵茸】切り株の根元で不思議な物体を発見。何かの卵でしょうか。

【卵茸】翌日には孵化？し、見事な卵茸（タマゴタケ）になっていました。

季節の移り変わりや草花に興味を持ち、名前やその由来が分かるようになると、日々の生活や人生がより一層豊かになります。