丹木の歳時記2009　卯月　その一

桜に目が奪われがちなこの季節。自然へのアンテナを研ぎ澄まして歩いてみると、様々な花にも出会えます。キャンパスのそこかしこで、自分の出番を待っていたかのように咲き始めている花たちをご紹介します。

【紫華鬘】紫華鬘（ムラサキケマン）は、雑木林の中のやや湿った場所で見られます。華鬘とは「仏前を荘厳するために、仏堂内陣の欄間などにかける装飾」（広辞苑より）です。

【花韮】工学部棟の側に咲いているのは、花韮（ハナニラ）。よく見ると、アブが花粉を運んでいます。香りや蜜で虫を引き寄せて、受粉の手助けをしてもらっているのですね。

【花韮】工学部棟の側に咲いているのは、花韮（ハナニラ）。よく見ると、アブが花粉を運んでいます。香りや蜜で虫を引き寄せて、受粉の手助けをしてもらっているのですね。

【春竜胆】日当たりの良い地面をよく見ると、春竜胆（ハルリンドウ）に出会えます。とても小さく可憐な花です。

【春竜胆】日当たりの良い地面をよく見ると、春竜胆（ハルリンドウ）に出会えます。とても小さく可憐な花です。

【ミツバアケビ】三葉木通（ミツバアケビ）の花です。秋には甘い実がなります。

【ミツバアケビ】三葉木通（ミツバアケビ）の花です。秋には甘い実がなります。

【木苺】こちらは木苺（キイチゴ）。うつむき加減に咲いているので、ちょっと上を向いてもらいました。５月ごろには、綺麗なオレンジ色の実がなります。

【著莪】「文学の池」で咲き始めているのは、アヤメ科の著莪（シャガ）。日陰の湿った場所を好みます。種子が実らず、地下茎で増えるので、日本にある著莪はすべて同じ遺伝子を持っていることになります。

【著莪】「文学の池」で咲き始めているのは、アヤメ科の著莪（シャガ）。日陰の湿った場所を好みます。種子が実らず、地下茎で増えるので、日本にある著莪はすべて同じ遺伝子を持っていることになります。

この時期に、その場所でしか出会えない花々を探しながら散策するのもいいものです。