丹木の歳時記2010卯月 その三

百花繚乱の季節。桜の花びらが舞い落ちる地面では多くの花々が咲いています。うっかりすると見落としがちな、足元に咲く花を紹介します。

片栗、紫華鬘、二輪草などは、花の後は夏まで葉をつけ、その後は地下で過ごします。こうした一群の植物をスプリング・エフェメラル(Spring ephemeral)と呼びます。 地上に現れるわずかな期間にいかに昆虫を引きつけ、種を遠くに運ばせるか。春の雑木林では、花と昆虫たちとの静かな駆け引きが繰り広げられています。