丹木の歳時記2010　水無月　その五

【睡蓮】14日には、気象庁から「関東地方が梅雨入りしたと見られる」と発表されました。関東の梅雨入りは、去年より11日、平年より6日遅いそうです。

【紫陽花】梅雨の花といえば、紫陽花。花弁に見えるのは萼片（がくへん）で、本当の花は真ん中の小さい部分です。

【ドクダミ】ドクダミも、白い花びらに見えるのは総苞片（そうほうへん）。中央の黄色い部分が花の集まりです。民間薬として利用され、利尿、解毒の効用があります。地下茎で繁殖する多年草で、花言葉は「白い追憶」です。

【山法師】ドクダミと同じ構造をしている山法師（ヤマボウシ）。花のように見える白い4枚の苞の中心が花です。実は果実酒になります。

【一薬草】一薬草は、イチヤクソウ科の多年草。その名の通り、止血や傷薬として用いられます。

【雪の下】上の3枚と下の2枚の不釣り合いな花びらの組み合わせは雪の下。葉は凍傷・咳止めに有効とされ、天ぷらなどでも食べられます。

【銀竜草】地面からニョッキと出ているのは、銀竜草（ギョリンソウ）。色素がない白い姿から、別名を幽霊茸（ユウレイタケ）といいます。ベニタケ属の菌類（キノコ）と共生して菌根を形成し、その菌根を通して樹木から栄養を得ています。

その銀竜草と共生しているベニタケ属のキノコです。詳しい説明は省きますが、樹木と菌類と銀竜草とは、三者の共生関係が成り立っています。

その銀竜草と共生しているベニタケ属のキノコです。詳しい説明は省きますが、樹木と菌類と銀竜草とは、三者の共生関係が成り立っています。

食べられる果実や薬草を育む豊かな雑木林。じめじめした梅雨の季節は、キノコの観察に適した季節でもあります。