丹木の歳時記2010葉月 その一

キャンパスに程近い八王子市楢原町で新種の象が見つかったのはご存知でしょうか。といっても、この象(通称「ハチオウジゾウ」)が生きていたのは230万年も前のこと。2001年に北浅川の河川敷で発見された古代ゾウの化石が、このほど新種(学術名「ステゴドンプロトオーロラエ」)と認定されたというニュースです。ここで宇宙に目を転じれば、肉眼でも観測できるアンドロメダ星雲は地球から230万光年の彼方に位置しています。ということは、現在私たちが見ているのは230万年前にアンドロメダ星雲から発せられた光。つまりハチオウジゾウが丹木の里あたりを闊歩していた頃のアンドロメダ星雲を見ていることになります。

キャンパスの自然の豊かさをより多くの方に伝えたいと始めた本連載も、今回で100回目となりました。これからも、ちょっと歩いただけでは見つからない丹木の里のディープな世界をお届けしていきますので、どうぞ、お楽しみに。