丹木の歳時記2009　師走　その二

西高東低の気圧配置が日本列島を覆い、東日本では冬晴れの日が続いています。 22日は冬至。一年で太陽の高度が最も低く、昼の長さが短い日です。裏を返せば、ここから再び太陽の勢いが増していく日ともいえます。

冬の日差しを一杯に浴びて、池田記念講堂が輝いています。

【柚子】冬至といえば、柚子湯。柚子を浮かべた香り高いお風呂にゆっくりと身を沈めると、一年間の疲れがとれていくような気分になります。「ニュー・ロワール」の入り口付近になっています。

雑木林の木々はすっかり葉を落としています。緑の季節には姿が見えにくい野鳥の観察がしやすくなるのもこの時期です。

【シジュウカラ】雑木林の木々はすっかり葉を落としています。緑の季節には姿が見えにくい野鳥の観察がしやすくなるのもこの時期です。

【大王松】針葉樹の緑が引き立つのも、この季節。北米東部原産の大王松（ダイオウショウ）の青々とした葉が青空に映えています。

東洋哲学研究所の側では、ヒマラヤ杉が松ぼっくりならぬ杉ぼっくり？をつけています。松ぼっくりのように、そのままの形で地面に落ちるのではなく、バラバラになり、羽のついた種がクルクルとまわりながら落ちていきます。

【梅】ちょっと気の早い梅や連翹（レンギョウ）が咲いています。

【連翹】ちょっと気の早い梅や連翹（レンギョウ）が咲いています。

【万両】赤い実をつけているのは、ヤブコウジ科の万両（マンリョウ）。お正月の飾りに使われます。

【木蓮】木蓮（モクレン）の冬芽が寒さにじっと耐えながら春の訪れを待っています。中国の古典・韓非子(かんぴし)に「冬日(とうじつ)の閉凍(へいとう)や固からずば、則ち春夏の草木を長ずるや茂らず」とありますが、冬の寒さがなければ草木の成長もないように、人間も苦闘を乗り越えなければ成長はないという意味でしょう。入試を間近に控えた受験生はいよいよこれからが正念場。今の努力が報われ、勝利の春が来ることを信じて頑張ってほしいものです。

本年一年間のご愛読、大変にありがとうございました。