丹木の歳時記2012　皐月　その二

花水木が咲く季節になりました。花水木は「アメリカヤマボウシ」という別名がある北アメリカ原産の植物です。

日米友好のシンボルとして日本からアメリカに贈られたポトマック河畔の桜は有名ですが、今年で寄贈から100周年を迎えました。このお礼として1915年にアメリカから贈られたのが花水木です。

花水木の花言葉は「返礼」。アメリカから贈られた原木の一つが、今でも東京の小石川植物園にあるそうです。

学生ホールの前の花水木は、見上げるほど大きくなっています。

花水木と同じく「花」から始まる名前の花蘇芳（ハナズオウ）も咲いています。こちらの原産は中国です。

花大根も中国が原産。諸葛孔明にちなんだ「諸葛菜（しょかつさい）」という別名もあります。

前回の本欄で、「花の科名を覚えておくと、咲く時期や形で何科の植物か推測がつくようになる」と書きましたが、ここからはシソ科の植物を紹介します。シソ科の特徴は四角い茎と唇型の花。垣通し（カキドオシ）は疳の虫などの漢方薬に使われます。

金瘡小草と書いて何と読むでしょうか。答えはキランソウ。「ジゴクノカマノフタ」という不気味な別名がありますが、こちらも漢方薬に使われます。

奥ゆかしい名前の十二単（ジュウニヒトエ）です。

バジル、ミント、ローズマリーなどのハーブも全てシソ科。こうしてみると人間と関わりの深い植物であることが分かります。