丹木の歳時記2013　如月　その二

立春を過ぎても相変わらず寒い日が続いていますが、冬至の頃に比べると日中の時間は１時間以上長くなっています。天気の変化が早くなっていることも、春が近づいている特徴です。

春黄金花（ハルコガネバナ）とも呼ばれる山茱萸（サンシュユ）が、女子短大の駐車場の入り口で咲き始めました。

山茶花（サザンカ）の蜜を吸いにやってきたメジロと目があってしまいました。そこで今回は、バードウォッチングを楽しむことにしましょう。

冬場に狩猟が解禁される真鴨。鴨鍋には葱を入れると美味しいそうで、「鴨が葱を背負ってくる」という言葉は「ますます以ておあつらえむきである」（広辞苑）との意味です。本学の鴨たちは、あいにく葱は背負っていませんが、「文学の池」にいる限り安全ですね（笑）。

ツグミとよく似た白腹（しろはら）が、地面を掘って餌探しに夢中になっています。

アオジはホオジロの仲間です。スズメより少し大きいくらいでしょうか。

梢にとまっているのは山雀（ヤマガラ）。シジュウカラの仲間で、鳴き声も似ています。

美しい小鳥を見かけましたが、手元の野鳥図鑑には載っていません。

それもそのはず、本来は中国やインドの山地に住む相思鳥（そうしちょう）という鳥です。輸入され、飼われていたものが野生化して生息域を広げているもので、こうした鳥を「かご抜け鳥」と呼びます。

一年を通じると、キャンパスでは30種類以上の野鳥を見ることができます。木々が葉を落としているこの季節はバードウォッチングには最適。双眼鏡があれば一層楽しめます。