丹木の歳時記2013　卯月　その二

暖かな陽気に誘われて、憩いのスポット「文学の池」周辺を散策してみました。

目にも鮮やかなピンクの花は石楠花（シャクナゲ）です。

散り急ぐ枝垂れ桜の小枝が、春風に揺れています。

噴水のある方に目を移してみると・・。

四匹の亀がのんびりと甲羅干しを楽しんでいました。これまで確認できたところでは、池には全部で五匹の亀がいるようです。

四季折々に自然が織りなす絵巻物のような表情を見せる「文学の池」は、亀たちにとっても住み心地が良いのでしょう。

平安時代の兼明親王（かねあきらしんのう）が「七重八重花は咲けども山吹の実の一つだになきぞ悲しき」と詠んだ山吹はバラ科の植物。この和歌に関連する室町中期の武将・太田道灌の山吹伝説は有名ですね。

十二単（ジュウニヒトエ）は平安時代に始まる女性の装束ですが、同じ名前のシソ科の植物があります。

アヤメ科の著莪（シャガ）は実を結ばず、地下茎で増えていく植物です。

海老根（エビネ）は蘭の一種。今年は早々に咲き始めました。

花々を愛でながら周囲を散策するだけで、雅（みやび）な気分になれるのが「文学の池」なのです。