丹木の歳時記2014　文月　その一

梅雨も終わりに近づき、晴れた日には夏を感じる暑さになっています。どこからともなく蝉の声も聞こえてきます。

「文学の池」では、蓮が咲き始めました。「蓮保存会ゆずりは」というクラブのメンバーが大切に育てています。

蓮の葉の間を縫うように、コシアキトンボが飛び交います。

「平安の庭」で見つけたトンボは４～５㎝ほどの大きさ。ヤンマに似ていますが、サナエトンボ科の一種と思われます。

美しい羽が特徴のハグロトンボは、ゆらりゆらりと飛びます。

池田記念講堂横にある駐車場の側で、令法（リョウブ）の花を見かけました。若葉は食用にもなります。

雑木林では大葉擬宝珠（オオバギボウシ）が咲いています。春の若芽はウルイと呼ばれる山菜です。

夏至から数えて１１日目（今年は７月２日）を半夏生（ハンゲショウ）と呼びます。ドクダミ科の半夏生は、この頃に葉の一部が白くなります。

岡虎尾（オカトラノオ）はサクラソウ科。虎の尾のように見えるでしょうか？

薮萱草（ヤブカンゾウ）はユリ科の多年草。八重咲きの花は一日だけ開きます。

中央図書館の前で咲くのは、野萱草（ノカンゾウ）でしょうか。薮萱草と同じく花は一日しか開きません。

野萱草の近くで、地面から２～３㎝ほどの大きさのソウメンのようなものが出ているのを見つけました。この不思議な物体はキノコの一種で、その名も「シロソウメンタケ」と言います。

梅雨末期とは言え、紫陽花（アジサイ）は見頃を迎えています。

五感を研ぎ澄まして観察すれば、キャンパスの自然はいつもワンダーに満ちています。