丹木の歳時記2014　長月　その二

古の歌人に「月々に月見る月は多けれど月見る月はこの月の月」と詠われた中秋の名月。今年のその日（８日）はあいにくの曇り空でしたが、翌日には美しい満月が顔を出しました。

この日の満月はスーパームーン。地球と月の距離が近いため、普段より大きく見えます。

秋のお彼岸の頃に咲く彼岸花。曼殊沙華（マンジュシャゲ）という別称もあります。

中央図書館の前では、白い彼岸花が咲いています。

地面から卵のようなキノコが顔を出しています。

傘が開くとこうなります。その名もタマゴタケと言います。

こちらは山法師（ヤマボウシ）の実。甘くて美味しい秋の味覚です。

山椒（サンショ）も色づいています。こちらはピリリと辛い実です。

オトコヨウゾメも赤い実をつけています。ガマズミの近縁種です。

鮮やかな紫の小粒は小紫（コムラサキ）。同じ品種の紫式部を小さくしたものなので、こう呼びます。

小さなせせらぎの側で溝蕎麦（ミゾソバ）の花が咲いています。蕎麦と同じタデ科の植物で水辺を好みます。

釣船草（ツリフネソウ）も水辺を好みます。鳳仙花（ホウセンカ）は近縁種。どちらも実が熟すと種を飛散させます。

秋の七草の一つの葛（クズ）の花。根から取った澱粉（でんぷん）が葛餅や葛切りの材料になります。

今回は、赤や紫の色彩を中心にまとめてみました。