丹木の歳時記2015　弥生　その二

桜の開花が発表された東京では、お花見の季節が近づいてきました。桜に目を奪われる前に、足元を彩る花々を中心に紹介しておきましょう。

まずは片栗（カタクリ）。ユリ科の多年草で、根から片栗粉が出来ます。雑木林の片隅でひっそりと春の訪れを告げています。

猩猩袴（ショウジョウバカマ）もユリ科の多年草。猩猩（ショウジョウ）とは、中国の想像上の怪獣です。

スミレもあちらこちらで見られます。

「土」に「筆」と書いて、土筆（ツクシ）。確かに地面から生えた筆のように見えますね。

言わずと知れたタンポポが、春の日差しを浴びています。

「文学の池」の側の「周桜」の近くには、早咲きの躑躅（ツツジ）が植えられています。エゾムラサキツツジに似ているようですが、品種は分かりません。

馬酔木（アセビ）もツツジ科に属します。有毒植物で、馬が食べると酔ったようになるので、「馬酔木」と名付けられたそうです。

ジンチョウゲ科の沈丁花（ジンチョウゲ）からは、良い香りが漂います。

三又（ミツマタ）も沈丁花（ジンチョウゲ）と同じジンチョウゲ科に属します。樹皮は和紙の原料になります。

土佐水木（トサミズキ）はマンサク科。その名の通り、高知県に自生しています。

土佐水木があれば霧島水木（キリシマミズキ）もあります。

池田記念講堂の側で白木蓮（ハクモクレン）が咲いています。木蓮は北の方角を向いて咲くので、「コンパス・フラワー」と呼ばれます。