丹木の歳時記2015　皐月　その七

「桑の実みのれる城跡(しろあと)ゆけば♪」で始まる学生歌の２番の歌詞は「栄枯(えいこ)の夢にたそがれこめぬ」と続きます。時にはキャンパスにほど近い滝山城趾を訪れ「栄枯の夢」に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

朴（ホオ）の木は大木になるので、木の上の方で咲いている花を見かけた人は少ないかもしれません。朴の花は夏の季語。芳香があります。

キャンパスでも桑の実が色づいています。唱歌「赤とんぼ」の歌詞にも「山の畑の桑の実を小籠(こかご)に摘んだはまぼろしか♪」とあります。

ルビーのような色合いの草苺（クサイチゴ）。枝には棘がありますが、実は美味しく食べられます。

梅の実が大きくなるにつれて、梅雨の季節も近づいてきます。

白雲木（ハクウンボク）はエゴノキ科の植物。エゴノキより少し早く咲きます。

エゴノキの花はどれも下向きに咲き、一斉に落ちると辺り一面が白くなります。

紅花エゴノキ（ベニバナエゴノキ）は、中央教育棟の側に植栽されています。

唱歌「みかんの花咲く丘」には、「みかんの花が咲いている思い出の道丘の道♪」とありますが、キャンパスでは柚子（ユズ）の花が咲いています。

山法師（ヤマボウシ）は花水木（ハナミズキ）と同じミズキ科。花びらのように見える部分は苞（ほう）と呼ばれる葉に当たります。

ドクダミは毒を止めるという意味で、薬草です。ドクダミの花も山法師と同じ構造で、花びらに見える部分は苞（ほう）になります。

東京の都区部（23区）では絶滅危惧Ⅰ類に指定されているウラナミアカシジミ。都区部では、明治神宮や皇居などの限られた場所にしか生息していないようです。

蛍袋（ホタルブクロ）が咲き始めています。来月開催予定の「ホタルの夕べ」では幻想的な光を楽しむことができるでしょうか。孤軍奮闘している「蛍桜保存会」のメンバーの頑張りに期待しましょう。