丹木の歳時記2015　文月　その二

このところ梅雨が明けたかのような猛暑が続きましたが、梅雨の時期には様々なキノコが顔を出します。長年キャンパスの森を観察していると、どの場所にどんなキノコが出てくるのかが分かるようになってきます。

赤いロウソクのようなキノコはタマゴタケの幼菌です。ちなみにキノコは菌類の子実体（生殖体）。幼菌とは発生したばかりの子実体という意味です。

マゴタケの幼菌は一日で大きく成長して傘を開き、胞子を飛ばします。この胞子が落ち葉や朽木、土の中などで発芽して生息し、条件が整うと再び子実体を形成します。これが私達が目にしているキノコです。

イグチ科のキノコは生きた樹木の根と共生するものが多く、アカヤマドリタケもその一種。欧州ではヤマドリタケはポルチーニと呼ばれる高級キノコです。

メルヘンの世界に出てくるようなピンクのキノコを見つけました。正確には分かりませんが、ニオイコベニタケと思われます。

チチタケは栃木ではチタケと呼ばれ、大変に人気のあるキノコ。傷つけると牛乳のような液が出てきます。チタケ探しに熱中する余り、山で遭難する栃木県民もいるようです。

緑色のキノコは、アイタケ。夏に発生するキノコの代表格です。

黒いキノコは、オニイグチモドキ。キャンパスではこのほど初めて見かけました。

こちらはニガイグチモドキでしょうか。随分と大きなキノコです。

ノボリリュウタケは変わった形をしています。

シロソウメンタケは見ての通りのネーミング。ソウメンに混ざっていても分かりませんね。

シロソウメンタケがあれば、キソウメンタケもあります。

ホウキタケの仲間のキホウキタケでしょうか。確かにホウキのような形をしていますね。