丹木の歳時記2015　葉月　その一

暦の上では立秋を迎えましたが、まだ秋の気配は感じられません。様々な蝉の声がこだまする蝉時雨のキャンパスを、スクーリングで訪れた通教生が行き交っています。その顔に尊い学びの汗が光ります。

「文学の池」では、現在闘病中の蓮保存会ゆずりはの部長と、彼を見守り励ます関係者との絆を象徴しているかのように、蜀紅蓮（ショッコウレン）が咲いています。本欄の筆者もＦ君の一日も早い回復を祈っています。

狐の剃刀（キツネノカミソリ）はヒガンバナ科の多年草。おそらく誰も知らないようなキャンパスの一角でまとまって咲いています。

ピンク色の狐の剃刀のように見えますが、こちらは夏水仙（ナツズイセン）。狐の剃刀と同じヒガンバナ科の植物です。

露草（ツユクサ）は秋の季語。花は古くから染め物などに使われています。

狐の剃刀が咲く一角で、溝蕎麦（ミゾソバ）も咲きます。蕎麦も溝蕎麦もタデ科に属します。

小葉擬宝珠（コバノギボウシ）はユリ科の多年草。若芽は食用になります。

釣鐘人参（ツリガネニンジン）の若芽もトトキと呼ばれる山菜です。こちらはキキョウ科に属します。

羽を休めているのはオナガアゲハでしょうか。そっと近づいて撮影しました。（

蝉時雨の中で一番賑やかに鳴いているのはミンミン蝉です。

あまり目立たないニイニイ蝉は鳴き声も静かです。

油蝉も鳴いています。幼い頃、よく捕まえたものです。

ツクツクボウシは一フレーズ鳴き終えて、どこかに飛んでいってしまいました。