創価大学ニュース「SUN」100号 2019 Winter
15 自分がやるべきことが見つかれば、大学生活は成功したということ 「World Robot Summit2018」で世界第2位に 何よりも大切なのは出場を続けること 崔研究室のチーム「SOBITS」が、10月に開催された国際 ロボット競技会「World Robot Summit2018」のPartner Robot Challenge(Virtual Space)部門で、第2位となりまし た。世界各国のチームと競い合うため、書類審査を経て出 場するだけでも難しく、さらに好成績を収めるためには、学 生たちの大変な研鑽があるということです。 「学生たちは、基礎から勉強を始め、1年半から2年くらい の時間をかけて、ようやくシステムの開発に携われるように なります。大会での成績が注目されますが、最も困難なこと は、連続してこうした大会に出場することなのです。なぜな らば、学生が志を持って取り組み始め、修士まで進んでも、 やがては卒業していくからです。情報システム工学の世界 は、ハード・ソフトウェア、ネットワークなどあらゆる分野が総 合的につながることで、成果を出すことができます。よって、 これらの分野で習熟した学生が常に5、6人は必要なので すが、研究室の中でその技量を保ち続けることは容易では ありません。もし、一度途絶えてしまったら、復活させるのは 大変な困難となるでしょう」 ロボットの開発は教育の観点からも最適 研究室の学生たちは、様々な分野の手法について学び、 論文を読み、勉強を続けるのだそうです。そうした努力は先 輩から後輩に受け継がれていくといいます。 「ちょっとプログラムが書けるくらいでは、ロボットのシス テム開発には通用しませんから、相当な努力が必要です。け れども、教員や先輩が『ああしなさい、こうしなさい』と言って できるものではありません。努力し続ける原動力は、本人の 好きなことであり、目標があるからです。そうした先輩の姿を 見て、後輩たちは自ら取り組むようになるのです。自分から 勉強すると、指示されて動くよりもはるかにいいパフォーマ ンスが出ます。一つの壁を乗り越えると、自然と次の壁、つま り、目標が見えてくるのです。ロボットのシステム開発は、教 育の観点からも、とてもすぐれたテーマだといえます」 「成績を問わない」ことが研究室の伝統 必要なのは情熱と志をもつこと 学生が3年生への進級を前にして研 究室を選ぶ際の説明会で、崔教授はい つも「成績は問わない」と語りかけてい ます。 「学生たちの多くは、数学、物理、あ るいは英語といった教科に自信がな いことを気にします。けれども、私の研 究室に入るために必要なのは、そうし た教科の成績ではありません。必要な のは、この分野を勉強したいという情 熱と志なのです、といつも語りかけて います。『英語に自信がないから国際 大会に出るのが心配だ』というのなら、 そこから勉強を始めればいいのです。必要に迫られると、よ り早く勉強の成果を上げることができます。心配するばかり で努力せずに終わったら、後に残るのは後悔だけです」 崔教授は、大学で勉強することの意義は、目標を見つけ ることだと強調します。 「私の研究室には、入学式の前から『ロボットを勉強しに 来ました』と言って訪ねてくる学生もいます。そうした学生は 例外的ですが、在学中に、自分は何をしたいのか、何をする ために大学に来たのか等、確かな目標の持ち主なので、充 実した研究生活が送れます。ですので、入学以降のできる だけ早いうちに、その目標を見つけることが大学生活にお ける成功への礎なのです」 [ ] FILE 18 理工学部情報システム工学科 知覚情報処理・ 知能ロボティクス専攻 崔龍雲 教授 1961年韓国釜山生まれ、1983年韓国中央大学工学部電子計 算学科卒業、1990年神戸大学大学院工学研究科修士課程修 了、1995年神戸大学大学院自然科学研究科博士課程修了・工 学博士、1995年創価大学工学部情報システム学科助手、2000 年創価大学講師、2006年創価大学准教授、2012年創価大学 教授。専門分野―知覚情報処理・知能ロボティクス 崔 龍雲(チェ・ヨンウン) Prole CHOI YONGWOON 崔研究室のメンバー 「World Robot Summit2018」で 第2位となったチーム「SOBITS」 「心配するなら努力すればいい。努力しなければ後悔だけが残る」 “Are you worried? Then work hard. If you don't work hard, you will regret it.”
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