創価大学ニュース「SUN」111号 2021 Autumn

安田 賢憲/ Yoshinori Yasuda 秋元 里奈/ Rina Akimoto 神奈川県相模原市生まれ。慶應義塾大学理工学部卒業後、ディー・エヌ・エー入社。25 歳でビビッドガーデンを創業。ITの力で農業・漁業の抱える社会課題に挑む直販サイト 「食べチョク」の成功とともに、起業家として注目を集め、情報番組のコメンテーターとし ても活躍している。著書に『365日 #Tシャツ起業家「食べチョク」で食を豊かにする農 家の娘(』KADOKAWA)がある。「食べチョク」  https://www.tabechoku.com/ 東京創価学園、創価大学経営学部を卒業。創価大学大学院博士後期課程終了。東京富士 大学専任講師、准教授を経て、2011年より創価大学経営学部准教授に在職。専門は多国 籍企業論、経営戦略論。主にソフトウェアビジネスの標準化を巡る問題を研究。ゼミとし てさまざまな学生ビジネスプランコンテストに挑戦し、過去に数々の入賞経験をもつ。学 生に伝えたい言葉「世界のどこかに、君にしかできない使命が、君の来る日を待っている。」 04 ムーブメントを起こすことも可能になり ました。 私も個人のSNSで積極的に「食べチョ ク」に込めた思いを発信しています。そ れは、小規模農家の家に生まれ育った 私の原体験が、ユーザーにとってわかり やすいストーリーになるからです。賛同 者を集める際に「なぜ、あなたがこの サービスをやるのか?」と問われたと き、原体験があるととても強いのです。 もちろん原体験がなくても成功している 人はたくさんいますが、自分が成し遂 げたい理想を多くの人に伝えるには、 原体験のストーリーは大きな武器だと 感じています。 安田 :私も学生に身近な社会問題の解 決を推奨しています。なぜ “身近な社会 問題” なのかというと、やっぱり原体験 が大事だと思っているからです。原体験 は、人の心を打つんです。さきほどお話 した農業問題に取り組むチームの動機 は、その1人が農家でのインターンを経 験し、そこで感じた強烈な問題意識に ありました。そこから、新しい地域活性 化のアイデアが生まれてくるんです。 秋元 :実際に人とつながると、行動を 起こす力が生まれますよね。私は生産 者からいただいたお手紙をフォルダにま とめて全部保管しているのですが、その なかには「食べチョクがなかったら潰れ ていました」「今までは『熊本県産のト マト』でしかなかった自分のトマトが、 『●●さんのトマト』とお客様に喜んで もらえる。こんなうれしいこと今までな かった」といった言葉があり、それを見 ると前に進むエネルギ-がもらえます。 安田 :次代のリーダーを育てる私とし ては、これからは方法論だけ教えても ダメだと思っています。人に尽くすこと を通して、自身を鍛え、世の中に貢献し ていく、自他ともの幸福を追求する。 人に尽くすことを喜びとする。そういっ た価値観を育んだうえで、方法論も学 んだリーダーを社会に送り出していけ ば、少しずつ世の中がよくなっていくと 信じています。 秋元 :私は大学ではビジネスのことは 全然やっていなかったのですが、所属し ていたのが自由度の高い研究室で、自 分で一からテーマを考えて研究する機 会を得ました。自分で問いを立て、方法 論を考え、何とかゴールにたどり着く。 そうした経験を大学でたくさん積んで、 社会を変える挑戦をする学生が増えてく るといいですね。 SUN111 2021 Autumn 「大学で、自分で問いを立て、 ゴールにたどり着く経験を たくさんして、社会を変える挑戦を」 by 秋元里奈さん ▲ 先輩と後輩の絆の深い安田ゼミのメンバー

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