創価大学ニュース「SUN」98号 Summer

14 Soka Univ. News 専門分野である国際経営論や経営戦略論、さ らに最近の研究テーマとなっている自動車の組 込ソフトウェアの標準化に関する論考などの著 書・論文執筆が多数ある 数々のビジネスコンテスト賞が並ぶ 創大大学院から富士短大を経て本学へ帰り 自動車のソフトウェアを巡る経営戦略研究に着目  安田准教授は、創価大学経営学部を卒業し、創大大 学院経済学研究科を修了。創立者が卒業された東京富 士大学短期大学部で教鞭を執り、母校へ帰ってきまし た。大学院では経営戦略論や多国籍企業論を中心に研 究し、現在は「組込システムの標準化を巡る協調と競争 について」というテーマで研究を進めています。PCのソ フトウェアと異なり、家電製品や自動車などのソフトウェ アは一度組み込まれると取り出すことができません。こ うした製品を組込システム製品といいます。これらは組 み込まれたソフトウェアの標準化の在り方が企業の競 争戦略に大きな影響を与えます。安田准教授はこのこ とに着眼し、研究を進めているそうです。 ビジネスプランコンテストなどへの挑戦を通して 走りながら必要な知識と能力を身に付けることを目指す  経営学部の1年生には経営学原理を教え、2年生には 人間主義経営演習のコーディネーターとして接していま す。「富士短大時代から心がけてきたのは、学生のやる気 を引き出す授業です。学生が授業に興味を持てないとし たら、それはこちらの責任です。難しいことをいかに分か りやすく教えられるのか。この点を常に意識し、具体的な 事例をもとに理論を教えています」。  3年生からはゼミが始まり、より専門的な授業内容にな りますが、安田准教授が重視していることは、学生同士で 質の高い切磋琢磨ができる場作りだそうです。「私は大 学にとって大切な“お客さん”のひとつは、学生を採用す る企業だと考えています。ですから、企業が求める人材を 育てることは私の重要なミッションと捉えています。企業 が求めるのは、コミュニケーション力があり、問題発見力 と問題解決力が高い人材です。そのために必要なのは、 学生同士が主体的に徹底的に議論を重ね、能力を磨き 合える場であり、その環境作りに注力しています」。  ビジネスプランコンテストなどで 多くの受賞歴を誇るゼミ生には 「社会人としての基礎的な力を養 うための一つの方法として、コンテ ストなどへチームで参加するよう 後押しをしています。できるだけ高 い目標を掲げ、仮説を立て、その検 証を繰り返して、何度も仮説を構築 し直すことで論理思考力や分析力 などを磨く。こうして走りながら必 要な知識や能力を身に付けてもら えるように心を砕いています」。 創大の卒業生として 自分が受けた恩を後輩である 教え子たちに返すスタンス  安田准教授は、自身が創大の卒業生であることから、 自身の学生への献身は、「恩返しは後輩へ」という創大 の文化の延長にあるといいます。そんな価値観のせい かゼミでは、3年生のプロジェクト活動を4年生がサポー トをする気風が定着しているそうです。「私たちが学生の 叡智を磨き、有為な人材を社会に輩出する目的は、建学 の精神という永遠のテーマの継承とその実現にあること を忘れてはなりません。そのために、学生と教員は立場 を超えて、いわば“同志”として触発し、切磋琢磨し合い、 ともに大学建設に貢献していきたい、と思っています」。 千葉県出身。1971年生まれ。1994年創価大学経営学部卒業、2000 年創価大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得。2002年 東京富士大学短期大学部専任講師、2005年同短大准教授、2006年 から2009年3月末まで立命館大学社会システム研究所客員研究員、 2011年から創価大学経営学部准教授。日本経営学会、組織学会、多 国籍企業学会、国際ビジネス研究学会、アジア経営学会、産業学会に 所属。専門は、国際経営論、経営戦略論、ソフトウェアビジネス研究。 安田 賢憲 Profile Yoshinori Yasuda 建学の精神に基づき、学生の叡智を磨き、社会に役立つ人間を育てる 「私が鍛えた学生が誰に対して恩返しをするのか。それは後輩たちにするのです」 To whom will the students I trained return the favor? The Underclassmen. [ ] FILE 14 経営学部 安田賢憲准教授

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