• Tag:
  • 創価女子短期大学×SDGs ~短大での取り組み・基礎ゼミナール~

2022/02/11

創価女子短期大学×SDGs ~短大での取り組み・基礎ゼミナール~

本学は、2021年度より5年間の短大中期計画として、「女性(あなた)が輝く未来を拓く」とのテーマを掲げました。そして、「輝く女性育成推進」と「SDGs推進」の二つの推進軸を定め、全学をあげて様々な取り組みを行っています。ここでは、「創価女子短期大学×SDGs」の一環として、「基礎ゼミナール」の取り組みを紹介します。

「基礎ゼミナール」では何を学ぶのでしょうか?

短大では、一年生の必修科目として、基礎ゼミナールを受講します。少人数(15名程度)の演習形式の授業です。基礎ゼミナールは、大学でのスタディスキルの基礎を身につけるために、プレゼンテーション、レポート、ポスター発表を通じて、仲間とともに考え、協働して物事を作り上げていくことを目標としています。
具体的には、「これからの社会を考える」とのテーマで、本年度より「持続可能な開発目標(SDGs)」を題材にし、広く社会に目を向け、これからの社会の中で起こりうるさまざまな課題を把握し、その解決に向けて、自らが考える力を育み、チームワーク力、コミュニケーション力を身につけていきます

SDGsの様々なテーマを学ぶ

本年度より、短大の推進軸の一つにSDGsの達成に向けて全学を挙げて取り組むことになりました。そこで、基礎ゼミナールでは、「SDGs」を主題として、短大1年生全員がSDGsの各目標・ターゲットについて調査し、プレゼン発表・レポート作成・ポスター発表に挑戦します。
これまで日常のニュース等で聞いていた社会問題を「他人事」として捉えるのではなく、「自分事」として考え、地球市民としての自覚を養っていくことを目標にしています。具体的には、グループディスカッションを通して皆で意見交換をしながら、SDGsへの認識を深めていきます。プレゼン発表では、チームで協働し、資料をまとめ、研鑽した成果を報告します。ここでは代表的なテーマ例をご紹介します。
「本当に女性の不平等は解決しているのか?」
「プラスチック削減のために」
「世界から差別をなくそう」
「コロナ禍と食品ロスの関係」
「企業の社会的責任とは?」
また、レポート作成では、プレゼン発表で学んだ知識を活かしつつ、個人レベルで何ができるのかという問題意識に基づいて、一人ひとりが文章作成に挑戦します。レポート課題を通じて、SDGsの各ゴールやターゲットの背景や世界の現状を学び、個人として2030年に向けてどのようなアクションをとるべきかを考えていきます。“Think globally, act locally.”(世界視野で考えて、ローカルに行動する)とあるように、身近なところから行動し、環境や人権など世界的な課題に思いを寄せる地球市民へと成長できるように、一人ひとりがSDGsのレポート作成に取り組んでいます。
基礎ゼミナールの総仕上げは、ポスターセッションです。ここではチームに分かれて、SDGsについて調査・研究した内容を一枚のポスターにまとめていきます。これまで培ってきたチームワーク、調査力、考える力などを十分に活かした取り組みを行っていきます。

授業で大変だったことは何ですか?また、基礎ゼミナールを通じて、自身が成長したと思えるところは何ですか?学生の声をお聞かせください。

SDGsについては、高校で勉強したことがある学生、SDGsに非常に関心を持っている学生、少しは知っているが、具体的なことを聞かれたら分からないという学生、全く勉強したことがない学生など、様々な学生が一緒になって社会課題に向き合い、共に考えながらグループワークを行います。基礎ゼミナールを通じて、一人一人が成長する姿を見ることができます。
ここでは、実際に受講した学生の声を紹介します。

「他人事」から「自分事」に!!

「基礎ゼミを通して、これまで「他人事」として理解していたSDGsを「自分事」として考えれるようになりました。そして、ニュース等で見かける社会課題に対して、「自分だったらどうするのか」と心を砕けるようになり、将来、社会に貢献する仕事をしていきたいと思えるようになりました。これも、基礎ゼミの実践的な学びの中で培ったものであると実感しています。」

身近な衣服からSDGsを学ぶ

「基礎ゼミで“ラナプラザの悲劇”を学びました。ファストファッションのブランド品の製造が異国で行われていて、自分と年齢の変わらない女性が強制労働させられていた事実を知りました。これまでは短期間しか着ないから流行の服は安いファストファッションで良いと考えていました。しかし、基礎ゼミにおいて、SDGs目標12「つくる責任・つかう責任」の学びを通じて、洋服をすぐ捨てるのではなく、身近な物を大切にし、長年使っていこうと行動が変わりました。」

エコ活動に取り組む

「八王子に住み、自然に囲まれて生活していることが当たり前になっていましたが、基礎ゼミでの学びを通じて、世界ではビジネスや人間の活動が原因で環境を破壊している事実を研究しました。そして、創価女子短期大学内にもマイボトル用ウォーターサーバーを設置し、SDGs目標14「海の豊かさを守ろう」に貢献していることを知りました。基礎ゼミの学びを通じて、マイボトルを持ち少しでもSDGsの達成に貢献していこうと思うようになりました。」

友と切磋琢磨しながら挑戦!

「大学に進学してから、最初にゼミというものが何か分からず、戸惑いました。プレゼン発表のためのスライドを作るという作業をしたことがなく、初めての挑戦で非常に難しかったです。しかし、ゼミの仲間と一緒にグループワークする中で、共に励まし合いながら切磋琢磨することで、「もっと頑張ろう!」と思えるようになりました。皆の前で発表する際は、緊張することもありましたが、プレゼン発表を通じて、達成感を感じることができ、短大生活においても非常に重要な経験となりました。」

基礎ゼミナールを学んだ後、どのようなSDGsを学ぶ機会があるのでしょうか?

創価女子短期大学は、“2年間で4年制大学以上の実力を”との思いで、一人ひとりが自分らしく輝く土台を作り、自身の未来を拓くことができる教育に取り組んでいます。1年次春学期の基礎ゼミナールでSDGsについて学んだ後も、1年次秋学期以降で、地球市民教養科目を中心に、地球的課題を「平和」「環境」「開発」「人権」の4つの視点から学びます。そして、学びの先に自らの未来を描くことができるようにSDGsについて学習を深めていきます。2年次には、ゼミナールで実践的な学びを行い、SDGsを「他人事」ではなく「自分事」と捉える機会を提供していきます。具体的には、大学コンソーシアム八王子の学生発表会等の機会を活用し、自治体とも連携し、社会課題解決への提案を行います。
本学は「人類の幸福と平和を創造する地球市民の育成」をスローガンに掲げ、「誰ひとり取り残さない」社会を作っていくために、これからもSDGsを学び、実践していきます。
ページ公開日:2022/02/11