公立学校(園)で教員としての勤務を希望する方は、各都道府県及び政令指定都市の教育委員会が実施する「教員採用候補者選考試験(教員採用試験)」を受験しなければなりません。教員採用試験の合格者は、採用候補者名簿に登載され、この名簿登載者の中から適任者を選定して採用します。
この名簿の有効期間は、原則として1年間です。それ以降は無効となりますので、この期間に採用されない場合は、たとえ採用試験合格者であっても、翌年度に再度採用試験を受験することになります。
いずれにしても採用試験でよい成績を獲得し、高い順位に名簿登載されることが重要です。
教員採用試験の実施については、各自治体の教育委員会から実施要項を取り寄せ、内容を把握するようにしてください。実施要項の配布は、4月頃に行っています。
出願時期と試験日程は各自治体によって異なりますが、おおよそ以下の通りです。
・4月~5月:願書受付
・6月末~8月上旬:1次試験
・8月中旬~9月下旬:2次試験
・10月上旬~:合格発表
なお、3・4月頃に多くの自治体で受験者対象の説明会を行います。受験を希望する自治体のホームページ等を必ず確認し、できる限り参加してください。
出願書類は各自治体によって異なりますが、「卒業(見込)証明書」「教員免許状取得見込証明書」「健康診断書」「成績証明書」「人物調書」等が必要です。志望の自治体の実施要項を参照し、期限に遅れないように準備を早めに進めてください。
教員採用試験の対策は、少なくとも受験の約1年前から準備するのが一般的です。受験を志望する自治体の傾向と対策を知る(過去3~5年分の過去問題を解く)、志望動機や具体的な教師像のブラッシュアップ、筆記対策(一般教養、教職教養、教科の専門教養)、小論文対策、ボランティア経験、学習指導要領や教育時事の理解、場面指導や個人・集団面接・集団討論の準備、等、多種類に渡る準備が必要となります。
また同時並行で通教の学習(教育実習や介護等体験、教職科目・卒業単位の修得、等)を進めるため、他学科の通教生よりも緻密な学習計画が必要となります。
教員採用試験に合格しても、教員免許状取得の要件が充足できず、免許状の取得が不可となった場合は、教員採用試験の合格が取り消しとなってしまいます。くれぐれもご注意ください。