「学は光」で社会に貢献
経済学部経済学科 1981年度卒業
田中 猛さん(札幌市在住)
特定社会保険労務士
「誓いの日」、それは、昭和54年9月16日創価大学図書館前で、秋期スクーリングに参加していた私共と創立者との記念撮影していただいた日です。撮影のとき創立者は、一人一人の顔を見ながら「人生勝利のために断じて卒業してください」と厳しくも温かい眼差しで激励してくださいました。4年で卒業するぞと決意したもののスクーリング出席が足りなかったので、札幌から創大まで毎週、秋期スクーリングに2泊3日の日程で、通い続けていた最中での出来事でした。挫折しそうなときも、この時の創立者の激励を思い出し4年で卒業することができました。また、このとき生涯の仲間も作ることができました。23~26歳の時でした。
ともかく毎日仕事をしながら勉強をやり続けました。平均睡眠時間3~4時間だったと思います。不得意な英語もやりました。英語は今でも不得意なので55歳から再起し英語塾に通っています。9年経とうとしていますが、いまだ上達していません。当時の勤務先は、北海道医師協同組合、ここに平成27年3月まで38年間務め定年退職いたしました。この間「学は光、無学は闇」を胸に秘め、必要な資格試験に挑戦し勝ち取ってまいりました。損害保険代理店資格、生命保険募集人試験、金融外務員試験、中小企業組合士試験、社会保険労務士試験等です。学び続けられたのは、創大通教で培った学ぶ喜び、学ぶ幸せを血肉にできたからだと思います。
中でも一番苦労し生涯のライフワークとなったのが、社会保険労務士試験でした。1年間1000時間を目標に勉強しましたが1度目は不合格。2年目も同様に勉強しましたが、自己採点では不合格。3年目の受験対策として新たな学校へ通いながら勉強をスタートしていました。その年の11月「合格の連絡あったわよー」との妻からの電話。急いで北海道庁の掲示板を見に行くと私の番号があるではありませんか!平成10年秋のことです。以来、病医院の人事労務相談、規則の作成、社会保険等の諸手続きに取り組んでまいりました。
平成19年には、社労士の新たな業務として、労使紛争解決のため代理人試験が始まり、その試験は1回で合格しました。合格は1回でしたが、それまでに司法研修を3年に亘って受けましたので学んだ量はかなりのものです。医療機関は、外から見ていると分かりませんが院長と医療スタッフとの労使紛争が多発するところです。何故なら、ミスが許されない仕事であること、院長が労働法に疎いことが要因とも言われており、トラブルが絶えません。テレビドラマとなった『白い巨塔』の世界です。私は、一人でその問題に対処しておりましたが、仕事が増えて対応しきれなくなり、新人の採用を理事長にお願いしました。その結果、社労士試験に合格している創大35期生が入社。彼と二人三脚で多くの相談案件に応え、顧問先も増え組合の増収につなげました。
その後、平成27年4月定年退職し完全独立して3年を迎えます。
独立当初は、顧問先数70件。私を入れて正社員3名とパート1名の小さな事務所でした。3年を経た今日、顧問先数100件を超え、正社員5名の社労士事務所としては中堅どころとなりました。新たに入社した創大37期生も社労士受験中です。多くの企業の労務顧問として、労働法を駆使して問題へのソルーション提示しておりますが、同時に経営問題についても聞かれます。創大で経済学を中心に学びましたので、その点も活かされております。
これからの日本社会は、未曾有の少子高齢化に対応しなければなりません。益々学びに学び変化の激しい時代の要請に応えてまいる所存です。
ページ公開日:2018年04月24日 14時07分