創価大学ロシアセンターでは、戦後75周年の節目を迎えた本年、ロシアの女流詩人ベルゴーリツ生誕110年を記念して、第2次世界大戦下でのレニングラード900日包囲について、包囲された町にラジオを通して響き渡った詩人ベルゴーリツの励ましの声にフォーカスした展示会をロシアセンター内で行う予定でした。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大という未曾有の試練が、日本を、そして世界を襲いました。一時はこの展示会の中止も考えましたが、ウェブ上での展示会という初の試みに挑戦することにしました。このウェブ展示会は、創価大学ロシアセンターとロシア連邦国際文化科学協力庁(Rossotrudnichestvo)の共催、在日ロシア連邦大使館、ルースキー・ミール基金の後援を得て、特設サイトを2020年12月に開設したものです。

第2次世界大戦で旧ソビエト連邦は、2千7百万人もの犠牲を出して対ドイツ戦に勝利をもたらしました。中でも国内第2の都市レニングラード(現サンクトペテルブルク)が900日(1941年9月―1944年1月)に渡ってドイツ軍に包囲され、100万人の市民が死亡した悲劇は今も人々の記憶に強く刻まれています。多くの市民が飢餓や寒さ空襲の日々で、唯一外界との接点がラジオであり、ラジオから聞こえる言葉に励まされて、生命をつないでいきました。その「励ましの声」の主がオリガ・ベルゴーリツという女流詩人でした。彼女は、苦難に満ちた人生を生き抜きながらも、自らの声と言葉で人々にエールを送り続けました。この展示会は、本年5月に迎えたベルゴーリツの生誕110周年を記念して、戦争で起こった悲劇と、それに立ち向かい乗り越えていった人々の生きた証を伝えるために行われております。

WEB展示

展示室は、「レニングラード包囲の概略」「ターニャの日記」「オリガ・ベルゴーリツの生涯」「“こちらはレニングラードです”より」「ベルゴーリツのラジオ番組より」「ベルゴーリツの詩」に分かれており、順番にご覧になることができます。各展示室の下方には、各展示室のボタンがありますので、随時、他の展示室に移動することができます。

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