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池田記念講堂

創価大学グランドデザインを終えて

創造的人間を育成する大学に

創価大学は、2010年に「創価大学グランドデザイン」として、本学としては初めての中長期計画を発表しました。少子化・多様化の時代の中で、本学が今後も競争的環境下において選ばれる大学であり続けるために、その目標・計画を戦略的に示し、創立50周年に向けた大学像と具体的な取り組みの全体像を公表しました。

この10年の間、本学ではグランドデザインに基づき、教育戦略においては、「国際教養学部」「看護学部」「理工学部共生創造理工学科」「国際平和学研究科」「理工学研究科生命理学専攻」が誕生し、8学部5研究科2専門職大学院へ拡充。また、学士課程教育機構を設置し、グローバル・シティズンシップ・プログラム(GCP)を開設しました。研究戦略では、学内研究助成金制度や次世代共同研究プロジェクトを導入し、研究力の向上にも取り組んできました。学生支援では、日本人学生と外国人学生が共に居住する国際学生寮の拡充やキャリア支援において、進路決定率90%を達成するための様々な取り組みを実施しました。国際戦略では、2012年に文部科学省の「グローバル人材育成支援」事業に、また、2014年には「スーパーグローバル大学創成支援」事業に続けて採択され、日本人の留学派遣や外国人留学生の受入れは加速しました。
通信教育部でも文学部の設置やeラーニングを活用し、学びの門戸を広げました。

学生は上述した各種教育プログラム、教育・研究施設を最大限に活用して、各種ビジネスコンテスト、国際会議や各種大会、資格試験や進路、地域貢献等々の多くの分野で、活動成果を発揮してくれました。中でも2021年1月2日、3日の東京箱根間往復大学駅伝競走において、往路優勝・総合2位という快挙を達成し、見事に本学創立50年の掉尾を見事に飾ってくれたことは大きな喜びです。グランドデザイン策定前には想像できなったほどの学生の活躍がこの10年間の最大の成果です。

中央教育棟や看護学部棟が建設され、キャンパスの教育・研究環境は整備されました。多くの学生が学問探究に打ち込めるのも、本学を支援してくださる方々のお陰であります。厚く御礼申し上げます。また、この10年間、グランドデザインの取り組みの推進にあたってこられた教職員、学生をはじめ関係者の皆様にも心より感謝申し上げます。

本学は、4月2日に創立50周年を迎え、新たな10か年の中長期計画「Soka University Grand Design 2021-2030」がスタートします。パンデミック、気候変動など、人類全体が地球的な課題に立ち向かう中、「世界市民教育の拠点」を構築し、価値創造を実践する世界市民の輩出を目指します。これから10年後の「創価教育学体系」発刊100周年となる2030年を向かって、今日よりその歩みを開始します。

2021年度に開始となった「Soka University Grand Design 2021-2030」は以下から。