創価大学ニュース「SUN」100号 2019 Winter
05 自分で自分の責任は取らなければいけないということに関しては、 プロは間違いなくアマチュアとは次元が違いますが、創大での練習 量のすごさというのは、他の大学の間でも有名でした。あの頃の若さ だからできたと思えるぐらいで、走り込みに関していえばプロ以上 だったと思います。おまけにキャンパスは、坂道が多いですからね。で もまあ、そのおかげで、プロでもやり通せる基礎体力を大学で培えた のは大きかったですね。いろいろと自分たちで工夫しなければいけ なかった時代と比べて、創大も今はウェイトトレーニング機器や室内 練習場など素晴らしい環境になっていますが。 技術や体力を身につけるのは当然のこととして、創大野球部で自 分が学んだことは一体何だったんだろうと考えれば、「心磨き」という 言葉が思い当たります。自己中心的だった自分を4年間で大人に成長 させてもらった、人間力を伸ばしてもらったというのが一番かもしれま せん。間違いなく創大野球部は、自分自身にとって、一番大きな出会い だったと思います。監督からは、技術だけではなく、人としての道という ものをちゃんと示してもらっていました。そのおかげで、選手としてもう 一段上へと登ることができたのだと思います。 弱い自分を見せてもいい そこから初めて見えてきたこと 人生全てが良いことだけではありません。僕はある日突然、パ ニック障害になりました。プロ生活の中で大きなプレッシャーが あったのかもしれません。でもパニック障害になったことで逆に、今 まで気を張って生きてきた呪縛のようなものが解け「弱い自分も見 せていいんだ」ということに気づかされました。そして肉体的にしん どくても、精神的にきつい時があっても、「今日の自分がベストなん だ(だから問題ない)」とポジティブに捉えられるようになり、試合に 挑む準備段階から、全てにおいて良い方向に行けるようになりまし た。そういう意味では、あの障害がなかったら、逆にここまで長くプ ロとしてやれてなかったんじゃないかとも思えますね。 ケガはかなりいろいろとしましたが、野球が全くできなくなるぐら いの一大事までには至らなかったので、丈夫に産んでくれた親には 感謝しています。ただ僕は野球選手としては特別体が大きい方では ないので、コンプレックスもありましたが、最低限自分で努力できるこ とは常にしておかないと、プロでは生き残れないと感じていました。 最新の野球を肌で知るコーチとして チームとともに新たな成長を目指す 実は現役を引退した後も野球に関わっていたくて、指導者になりた いと思っていました。北海道日本ハムからオリックスに移籍する際に も、いろいろな指導者と会ってみたいという気持ちに後押しされてい ました。現役引退とともにすぐに楽天イーグルスさんからオファーが あったのでチャレンジすることにしましたが、実際には僕は打撃コー チとしての経験がありません。ただ、このチームはフレッシュな野球を 目指しているわけで、選手として最新の野球に一番身近で接して来 た僕の経験を買ってくれたのだと思います。「これからの新しいチー ムを一緒になって築き上げていってほしい」と言われています。僕の 考えでは、コーチングはティーチングではないということと、コーチだ から何か強制的に選手に押しつける必要もないと。今は僕にしかで きないアプローチの仕方もあるのではないかと日々格闘中です。 ただ、野球はチームプレイであり、その運営も含め監督、コーチ、球 団が一体になって行われています。その中でいつも必要とされる人 間でありたいと願いつつ、これからも「顔 がん 晴 ば って」いきたいと思います。 私たちの原点。そして未来への挑戦 創価大学 硬式野球部 ▶▶▶「小谷野栄一 氏のサイン入り色紙」プレゼント! 詳細は巻末(P.23)をご覧ください。 所属の東京新大学野球連盟ではリーグ最多となる45回の優勝、全 国大会では10回のベスト4進出。輩出したプロ野球選手には、小川 泰弘投手(東京ヤクルトスワローズ)、倉本寿彦内野手(横浜DeNA ベイスターズ)、石川柊太・田中正義両投手(福岡ソフトバンクホー クス)、池田隆英投手(東北楽天ゴールデンイーグルス)らがいる。 創価大学硬式野球部のグラウンド前にある石碑 ※一部敬称略
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