創価大学ニュース「SUN」107号 2020 Autumn
新型コロナウイルス感染症で世界は 大きく変わりつつあり、SDGsなどの社 会貢献活動は新たな課題に直面してい ます。 今回の巻頭対談に登場するのは、日 本にいる難民申請者の社会参画とエン パワーメント(能力開花)を目指す NPO法人「WELgee(ウェルジー)」代 表の渡部カンコロンゴ清花さんと、環境 マネジメントの観点から国内外の企業の SDGs活動を研究する経営学部の野村 佐智代准教授。コロナ禍の社会貢献活 動の現状と、私たち一人ひとりが今の状 況下で何を感じ、どのような行動ができ るのかを語り合っていただきました。 野村 :新型コロナウイルス感染症は、 これまで当然のように思われていた認識 や社会のあり方も変えてしまいました。 こうしたなかでは「環境経営」のような 長期的視点を持っている企業こそが、 withコロナの時代の社会的な課題を解 決していけると感じています。 たとえば本学と同じ八王子市にあるコ ニカミノルタ株式会社は、環境問題に 非常に力を入れている企業で、環境に 配慮した商品をつくったりCO 2 削減を実 現したりするなど、環境問題に取り組み ながら利益を生み出しています。同社は コロナ対策としていち早くリモートワー クを取り入れたそうで、環境問題や SDGsに取り組む企業は人々のこと、従 業員のこと、そして社会のことを考え、 社会的な課題を解決できるのだと改め て感じました。 渡部 :コニカミノルタさんは私たちのよ うなNPOなどをゲストに呼び、その団 体が取り組む課題の解決法を社員の皆 さんが一緒に考える研修プログラムを 実施されています。私たちも同社の社員 の皆さんと難民問題を一緒に考えまし た。社会からの信頼も厚い長い歴史を 持つ企業ですが、時代や外部環境が変 化しても未来で新しい価値を提供する ために、社員の皆さんが「今までにない ものをゼロから考える力」を身につけよ うとしています。 WELgeeとの研修では難民申請中の 人たちがアンバサダー(講師)となって 体験を伝え、それを聞いた社員の皆さん が現実の課題としてビジネスアイデアに 変える経験をされていました。研修終了 後も、社員の皆さんが自発的に活動に参 加するなど、今も継続して関係を築いて います。短期的な経済活動を優先する のではなく、未来を見据えて自発的に社 会課題に取り組む「アンテナが高い」企 業が日本でも増えてきていると感じて ▲ 学内を見学する渡部さん 04 コロナ時代には、 未来の価値を考える「アンテナの高さ」が重要。 社会貢献活動のこれから。 【 経営学部 】 【 特定非営利活動法人WELgee 代表 】 渡部カンコロンゴ清花 さん 野村 佐智代 准教授 SUN107 2020 Autumn
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