創価大学ニュース「SUN」110号 2021 Summer
▲(左)今は現地に根差した活動に 取り組む (右)高橋さんの学生時代に所属 していたパン・アフリカン友好会 08 SUN110 2021 Summer 7カ月間、ナイロビ大学に留学しました。7 カ 月となったのはコロナ禍の影響もあり、予定より早く帰国したため です。留学前に、所属するパン・アフリカン友好会の先輩方に「実際に行ってみると視点が変わる」と聞き、現地の 方の目線で社会を見ようと、私はケニア人学生と同じ学生寮に住みました。シャワーが水しか出なかったり、家 電製品がないため洗濯を手洗いでしたりなど、日本での当たり前がそうではない環境を実体験しました。そんな なかでもっとも印象的だったのが、貧困に苦しみながらもケニアの方々がとても人に寛容であること。どのコミュ ニティーに行っても、日本という異文化から来た私を受け入れてくれました。私は留学で、現地にある暮らしや 笑顔を知り、日本の「ものづくり」の力で現地の暮らしを豊かにするためにメーカーで働きたいと将来の目標 が定まりました。できるだけ多くの創大生に「視点を変える」留学体験で、将来の可能性を広げてほしいです。 国際協力のために何ができるのか …… その答えは“人の数だけある”と学んだ留学体験。 現地の暮らしに飛び込むことで見えた、 アフリカの笑顔のために「したいこと」。 現在、私はアフリカのガンビアにあるユニセフ事務所で、現地政府やさまざまな国際機関と協力して、健 康・教育・福祉を向上させ、若者や子どもたちの可能性を広げる活動をしています。社会に貢献する仕事へ の憧れは、祖母の存在があったからです。祖母は自分の年金を使って、当時まだ地元・埼玉県に少なかった 障がい者の支援施設を運営していました。小さいころから、そんな祖母の姿を身近で見ていた私は、自然と 「いつか自分も社会に役に立てる仕事をしたい」と思うようになりました。そして創立者が「21世紀はアフリ カの世紀」と語ったジブチ共和国大統領との対談記事に感動し、アフリカに興味を持ちました。 創価大学入学後はパン・アフリカン友好会に入り、自分の視点でアフリカについてさまざまなことを 学びました。大学2年生のときには海外ボランティアとして現地へ1カ月行き、「もっと深くアフリカにつ いて学びたい」と感じ、ケニア・ナイロビ大学への1年間の留学を決めました。留学中は現地の方のたく ましさや明るさを感じるとともに、生活環境の過酷さを体感しました。私は、現地の平均的な学生と同じ 環境で暮らそうと、海外の留学生向けの施設ではなく、現地の学生向けの相部屋の女子寮に入寮しま した。当時はまだ水道もなく、水の供給車にバケツを持って並んで水を手に入れ、シャワーや食器洗い に使いました。本当に厳しい生活環境で、インフラの大切さを痛感したものです。さらに、富裕層の多く の若者がエイズで亡くなっていることも知りました。貧富の差に関係なくインフラやエイズなどの感染 症、衛生、教育など、さまざまな社会問題があることがわかったのです。 一方で、留学中に青年海外協力隊として活躍されている方や、大学の教壇に立っている方など、アフリ カに根を張って社会貢献に取り組む創大の卒業生にお会いし、現地との関わり方の大切さを教えていた だきました。そして解決すべき問題は多種多様で一つのアプローチでは解決できないので「、どんな分野 でも役に立てる「」いろいろな生き方がある「」たとえ遠回りをしても自分にできることを見つければいい」 と気づけました。この留学中の経験や出会いによって、国際協力の道に進む勇気が持てたと思います。 今、自分に何ができるのかと悩んでいる方も多いと思います。でも、世界が抱える課題を解決するために は、多様な力が必要です。遠回りするなかに多くの学びはあり、そこから人間の幅が広がると考え、さまざ まな可能性に挑戦してほしいです。 高橋 とし子 さん 文学部/23期卒業生 アフリカ・ケニア共和国 たかはし としこ 1999 年 留学 松本 雄大 さん 国際教養学部4年 まつもと ゆうだい 2019年 留学
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