06 SUN112 2022 Winter コロナ禍の2020年。主人公いつかが通う美術大学でも、その影響は例外な く、卒業制作展が中止となった。悲しむ間もなく作品を持ち帰ることになった いつか。いろいろな感情が渦巻いて、何も手につかない。心配してくれる父・ 母とも衝突。妹のまいもコロナに過剰反応。普段は冷静な親友の平井もイ ライラを募らせている。こんなことではいけない。絵を描くことに夢中になっ たきっかけをくれた友人との再会、平井との本音の衝突により、心が動く。 未来をこじ開けられるのは、自分しかいない̶。誰もが苦しんだ2020 年、心に光が差す青春ストーリー。のん発案のもと、「シン・ゴジラ」監督・ 特技監督の樋口真嗣、准監督・特技統括の尾上克郎の豪華タッグにより特 撮で撮影された“リボンアート”による感情表現にもご注目ください。2022 年2月25日(金)よりテアトル新宿ほかロードショー 「それは何のためなのか」というような 深い話ができた。そのことが嬉しかっ たようです。プレゼンテーションを準備 するときも、SNSやオンラインミーティ ングなどのツールを駆使して、グループ でこれまで以上に試行錯誤していまし た。会えないからこそ、いろいろ工夫し て、我慢を強いられる状況をいい方向 へ変えようと頑張っているなと感じま した。 のん:自分たちでどうにかしようという 気持ちが、とても力強い。尊敬しますね。 私も音楽フェスを中止にしたとき、「どう にかしなきゃ」という思いで生配信ライ ブを早いタイミングで始めて、今も続け ています。そうやって明るく頑張ること は大切ですよね。 杉山:前を向いて行動する力は、とても 大切ですね。本学の学生は、大学の地 元・八王子への地域貢献にも力を入れ ているのですが、コロナ禍を通じて、自 分たちの活動で多くの人をつなげたいと いう意欲が強くなったように感じます。 のん脚本・監督・主演作品 映画「Ribbon」 by 杉山 由紀男/ Yukio Sugiyama のん/女優・創作あーちすと・映画監督 1993年兵庫県生まれ。2016年公開の劇場アニメ「この世界の片隅に」で主人公・すずの声を演じ、第38回 ヨコハマ映画祭「審査員特別賞」を受賞。作品は同映画祭で作品賞、第40回日本アカデミー賞では最優秀 アニメーション作品賞も受賞した。2020年「星屑の町「」8日で死んだ怪獣の12日の物語」出演。2017年に自ら 代表を務める新レーベル「KAIWA(RE)CORD」を発足。2020年5月よりオンラインライブを毎月開催。 創作あーちすととしても活動を行い、2018年初の展覧会「‘のん’ひとり展-女の子は牙をむく-」を開催。 創価大学大学院博士後期課程満期退学。修士(文学)。理論社 会学、特にフランス社会学の学説研究が専門。社会学の理論が 現代社会の問題の解明にどれほど有効なのかを研究。ゼミでは 家族・ジェンダー・教育の問題に焦点を当てている。1986年より 創価大学文学部に在職。2011年から教授。 ©「Ribbon」フィルムパートナーズ 例えば、トロイ遺跡を発掘したことで有 名なシュリーマンは八王子にゆかりがあ るのですが、そのシュリーマンの生誕 200年を地域活性化のイベントにしよ うと、八王子の自治体や企業、商店街 などと協力して、さまざまな取り組みを しています。(p.12参照) のん:本当に、コロナ禍での「いてもたっ てもいられない」という気持ちが、ポジ ティブな力になっていると感じますね。 先ほどの「見のがし卒展」に参加した学 生にも話をうかがったのですが、「どう にかしてやりたい! やりたい!」と動く なかで、全国の大学の学生とつながり、 次第に開催のチャンスを得ることができ たそうなのです。コロナ禍で、みんな悔 しさを感じるだけでなく、自分がそのと き打ち込んでいたものに支えられていた ことに改めて気づいたと思うのです。「こ んなに強い気持ちだったんだ」と、その 大 切 さ を 再 認 識 した とい うか。 「Ribbon」で、そうした気持ちを信じて いいんだと後押しができたらと思ってい ます。私も杉山先生のお話を聞いて、学 生の皆さんの頼もしさに元気づけられま した。 杉山:今の言葉、何よりのエールです。 「Ribbon」がたくさんの人を励ます映画 になるように、私たちもエールを送りま すね。 のん:ありがとうございます。みんなで 踏ん張って頑張りましょう。 「コロナ禍だからこそ気づけた 自分のなかの強い気持ちを信じて、 前に進んでください! 」 のんさん
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