創価大学ニュース「SUN」112号 2022 Winter

05 コロナ禍だから育めた「自分たちの手で状況を変える力」。 映画の主役が大学生であることに納得 しました。コロナ禍で授業がオンライン になり、友人との交流もできず、思い描 いていたキャンパスライフとのギャップ に苦しんでいる学生の姿を見てきまし た。人生でも、特にかけがえのない学 生時代の2年間を奪われた悔しさは、 とても大きいと感じます。 のん:学生の2年が失われるのって、 本当に事件だなと思います。映画をつく るにあたり、コロナ禍で卒業制作の展 示会をする機会を逃した美術大学の卒 業生の皆さんが開催した「見のがし卒 展」を取材しました。印象的だったのが、 代表でご挨拶をされた先生が突然涙が あふれそうになって、言葉につまってし まったんです。その光景を見たときに、 学生も悔しいし、先生や学校側もどう にもできないもどかしさがあったのだな と感じました。社会全体の状況がなか なか好転しなかったことも要因ですが、 悔しさの根本はどこにもぶつけられな いモヤモヤとした気持ちにあるんですよ ね。「見のがし卒展」ができていなかっ たら、その悔しさはずっと心に残ってい ただろうと思います。 杉山:本学の一大イベントである大学 祭なども、オンラインで開催しました。 皆本当に悔しかったと思いますが、学 生ならではの工夫が随所に光っていま した。 のん:卒業研究や部活動など、調べれ ば調べていくほど、学生にとっての一生 に一度のチャンスがコロナ禍で失われて いることがわかってきました。その悔し さを晴らすような作品として「Ribbon」 を観てもらいたいです。劇中では、空中 を舞うリボンでの感情表現に挑戦して います。悲しいリボンとか、怒っている リボンとか、ちょっと報われるリボンと か。その一つひとつを学生の皆さんに 共感してもらえると嬉しいですね。 杉山:今は8割ぐらい対面での授業に なり、キャンパスに活気が戻ってきたと いう感じです。また、来年度は感染対 策を講じたうえで、原則は対面授業を 行う予定です。コロナ禍でも、いい変 化がありました。対面授業だけのときよ りも、いいプレゼンテーションが増え たのです。 のん:そうなんですか? 素晴らしい ですね。 杉山:その理由として、学生たち自身 が大学に通うことの意義や、自分にとっ ての原点というものを確認できたことが 大きいのかなと思います。ゼミ生に「コ ロナ禍でもよかったこと」をヒアリング すると、友人との電話で大事な話がで きたという回答がありました。普通に 会えるときの電話はたわいもない会話 である場合が多いのが、直接会えない ぶん「なんで大学で勉強をするのか」 ▲大学祭のオンライン配信に向けた クラブ団体による舞台撮影の模様

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