創価大学ニュース「SUN」119号 2023 Autumn

11 原田 真弓さん はら だ ま ゆみ 経済学部 経済学科 2006年3月卒 ヤマハ株式会社 勤務 企業人としての活動を通じて 中南米の社会課題解決に貢献。 大学時代、パイオニア吹奏楽団で全国大会に出場。人々を感動させる音楽を届けようと 演奏してきた思いと、「感動を・ともに・創る」というヤマハ株式会社の企業理念に通ずる ものを感じ、入社。その後、管弦打楽器部門を中心に関連会社の小売店、本社の事業部、 国内の卸営業そしてアーティストリレーションなど、自社ビジネスの川上から川下までを 経験したのち、海外駐在希望を出してパナマに拠点を持つ再輸出販社YMLAに赴任。 コロンビアとプエルトリコの市場担当と、ドラム、ギター、シンセサイザーの商品マネー ジャーを担うとともに、現地の社会課題の解決にも取り組んでいる。 原田 真弓さん Over the border 学生時代ずっと続けてきた音楽には、たくさんの人に 大きな感動を与えられる力がある。その力で世界平和 に貢献したい―。創価大学吹奏楽部パイオニア吹奏 楽団の卒業生である原田真弓さんは、そんな熱い志を 胸に、貧富や男女の格差の是正が進んでいない中南米 を舞台に、日本の大手楽器メーカーの駐在員としての仕 事を通じて、女性たちと子どもたちに豊かな未来を届け ている。 「私が勤務しているYamaha Music Latin America, S.A.では現在、二つのプロジェクトを推進しています。 一つはジェンダー平等のためのプロジェクトで、“She’ s got the groove”と題し、女性アーティストを積極的 に起用した音と音楽の体験の提供により、性差なくすべ ての人が音・音楽に触れられ活躍できる環境づくりを 目指しています。もう一つは、スクールプロジェクトです。 平和な世界の実現を目指し、世界中の子どもたちが心 を豊かにする音楽や楽器を使った活動を楽しめるよう、 公教育において音楽と楽器を使った活動の普及を世界 各地で展開しています。コロンビアの関係各所へ提案を 行い、7月に関連機関とパイロット展開の正式合意を得 ることができました」 多くの人々が前向きに力を貸してくれるが、マイペース 異文化コミュニケーションの困難を楽しみながら、 音楽の持つ“感動の力”で人々の未来を豊かに。 で自分の感情に素直なラテン気質のためにプロジェクト の進行が遅れたり、当初とは異なる方向に話が進んで いたりと、一筋縄ではいかない状況も多いという。しか し、そうした日本人とは違う感覚を持つ人々とグローバ ルなフィールドで切磋琢磨する状況こそ、原田さんの望 んだ場所だった。 「経済学部の北政巳教授のゼミでは、海外で活躍する 先輩方の話を聞く機会が多く、自分も世界で活躍でき るようになりたいと刺激をいただきました。だから今、 現地の人々をリスペクトし、目の前の困難をともに乗り 越えることがとても楽しいのです」 誠実、忍耐、希望。この三つの言葉を創立者は特別講 義で学生に示した。原田さんはその言葉を体現するよう に、異文化ならではの困難も楽しみながら、希望の音を 中南米の地から世界へ響かせている。

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