創価大学ニュース「SUN」96号 2018 Winter
09 本間 邦弘 さん Kunihiro Honma (通信教育部6期、1985年卒業) Profile 社会保険労務士 本間事務所所長 開業25年の経験と実績で、社会保険労務士のスペシャ リストとして厚い信頼を得ている。専門分野だけでなく、法 務、財務など他分野とのネットワークも駆使し、経営者や 相談者と共に、問題解決まで悩むことを厭わない姿勢を 貫いている。主な著書に『個人情報保護法改正対応 き ちっと管理 個人情報』(労働新聞社)、『外国人雇用のト ラブル相談Q&A』(民事法研究会)など多数。 卒業生が語る 後輩を支援するのは創大の伝統です 人とちょっと違った道を歩んだ自分の、大学時代や 社会での経験が少しでも役に立てば嬉しいですね。 私が社会保険労務士として開業して以来、 もう四半世紀が過ぎました。その間、まさに テレビドラマが何本も作れるほど、様々な経 験をしてきました。 通教在学中は建築関係の職人をしてい たのですが、会社が倒産するという労務上 の問題で知り合いから法律事務所を紹介 され、就職したことが、社会保険労務士の 資格を目指したきっかけでした。4年生のと きにその法律事務所で働くことになり、法 律を活かした仕事に進もうと考え、通教を6 年かけて卒業し、社会保険労務士の資格 取得を目指したのです。 私の原点は、卒業したその年の第10回 学光祭です。「新学光体操」という演目の責 任者として、出演者にハンドマイクで号令を かけた私に応えるように、創立者が一緒に 踊ってくださったことは生涯忘れません。そ の後、真剣に勉強に取り組みましたが、そう 簡単にはいきません。社労士の国家資格を 取得するまでに4年かかりましたが、それも この仕事に出合うために必要な経験をする ための時間だったと思います。 社会保険労務士として32歳で独立し、個 人情報保護法や外国人雇用、マイナンバー 制度、労務トラブルなど、29冊の書籍も出 版できました。それも、今まで出会った先輩 や支援してくれた方々のおかげであり、少し はみ出したり、回り道をしたりしてきたから だと思います。社会保険労務士は、自分に とって天性の仕事と言えるかもしれません。 私は現在、都立の看護学校で10年以上 講義を担当し、その前の専門学校の講師 を合わせると20年以上になります。専 門学校の講義の際に教材として考えた のが、手作りの「生活と法律」というシ リーズです。講義対象の学生と同じ年代 の学生を主人公にして、彼らが様々なト ラブルに巻き込まれ、それを解決してい く姿を、事件を物語に仕立て、解決方法 や関連する法律を解説するのです。毎回、 物語の最後は「続く…」。最初は退屈そう にしていた学生の顔が、興味で生き生き としてくるのが分かると、心の中で「やっ た!」と叫んでしまいます。現在は、主 人公は看護学校の学生。彼氏とデート中 に交通事故にあったり、金銭トラブルに 巻き込まれたりとドラマチックに展開 します。 また、単に知識としてではなく、生き た法律としてとらえてもらいたいと、年 に1回、法廷見学を行っています。実際 の裁判を見て、事件の発生原因や、それ が自分の仕事にどうかかわってくるの か、何か事件が起きたらどう対処すれば よいのか。私の社会保険労務士の経験か ら、実社会に出てから活きることを知っ てもらいたいと考えています。 昨年は、創大看護学部も初の国家試験 の受験があり、看護学校で毎年作成して いる「国家試験、直前対策」(看護の関係 法規や労働関係法をまとめたもの)を同 学部に提供することができました。看護 学部1期生の全員国家試験合格に少しで も貢献できていたら嬉しいですね。 私が今思うのは、すべての経験は財産 であり、むしろ辛い経験ほど意味があり、 価値のあるものかもしれないというこ とです。後輩の皆さんには「決して一人 で悩まず、まずは誰かに相談を」と伝え たいです。私も自分の立場で、後輩の笑 顔が見られるよう、できる限りの応援を したいと思っています。 通教の卒業と私の原点、 そして社労士に ノウハウをすべて後輩に 注ぎ込んで応援
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