創価大学ニュース「SUN」104号 2020 Winter

10 SUN104 2020 Winter 02 Focus創大 生まれつき喘息や脊髄などに 障がいがあり、日々のケアが必要。 「見た目でわからない障がい」と上手に 付き合いながら、大手メーカーで勤務。 さん 矢野 英子 「壁」を乗り越えるために。 「私は障がい者採用枠で、現在の会社 に入社しました。でも、障がい者だから と区別されることなく、同僚たちと同じ ように働いています。そんな環境がとて も嬉しいんです」と溌剌とした笑顔で語 る矢野さんは、大手日用品メーカーの人 事部に勤務。現在は、前向きに日々を過 ごしているが、幼い頃は自分の明るい未 来が想像できなかったといいます。 「小・中学校の頃は病欠が多く、学力・ 体力で同世代の友人に遅れを取ってい ました。でも、昔から創価大学に通いた いという夢は強く持ち続けていました」  そこで矢野さんは、身体に負担がかからな いように、1日の授業時間が短く4年間をか けて卒業できる定時制高校に進学。そこで の出会いが、大きな一歩を与えてくれました。 「担任の先生がとても熱心な方で、進学 への思いを汲み取って、熱心にサポート してくださったのです。私に自信をつけさ せようと、定時制・通信制生徒対象の弁 論大会に参加。先生から弁論の特訓を受 け、全国大会で日本一の文部科学大臣賞 までいただきました」  さらに、高校は、4年間休むことなく皆 勤で卒業。体力面でも大きな自信をつか 障がいのために自信が持てなかった日々を越え、 大学、社会人と、夢に描いていた笑顔の未来をつかんだ。 子どもの頃と比べ、体調面での不安はなくなっているが、 障がいのために休みが必要なときもあるほか、日々のケ アも欠かせない。そんな矢野さんにとって一助となって いるのが、勤務先が採用するフレキシブル勤務だ。「フレ キシブル勤務なら、身体のケアで早退する場合でも、周 囲にその理由を告げなくても、自分だけで調整ができま す。私の障がいは、自分から相手に話さなければ、気づ かれるものではありません。周囲に必要以上に自分が障 がいを持っていることを伝えなくていい……そんな環境 の整備も『多様性』への一歩だと感じています」。 みました。 「学生時代は、短大で2年、創大に編入し て2年と、全力で、想像以上に充実した学 生生活を送ることができ、生涯の友人に も出会うことができました。障がいがある から仕方がない……そんなあきらめの気 持ちを、高校時代に捨てられたことが、今 につながっています」 創価女子短期大学 26期 創価大学 教育学部40期 花王株式会社 勤務 『多様性』時代を象徴する、多彩なサークル&団体 ▶ 平和を創る主体者=Peace☆Waverを目指すサークル Peace☆Wave ▶ 子どもと女性の権利が最優先される社会を築く Save Children Network ▶ 障がいのある方や高齢者を支えるボランティア団体 社会福祉研究会 ▶ セクシュアル・マイノリティの居場所づくりと啓蒙 創価 Rainbow Actions ◀ 高校時代、 恩師の 受けて出場した弁論大 日本一に 創大から多様性の向こうへ 2

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